ホーム | ブラジル国内ニュース | 大サンパウロ市圏=連続殺人は軍警の仕業?=殺された同僚の報復か=軍警査問会議開かれる
ジェラルド・アルキミン聖州知事(Tamires Santos/A2img)
ジェラルド・アルキミン聖州知事(Tamires Santos/A2img)

大サンパウロ市圏=連続殺人は軍警の仕業?=殺された同僚の報復か=軍警査問会議開かれる

 【既報関連】サンパウロ州の軍警監察局は18日、大サンパウロ市圏のオザスコ市、バルエリ市で18人が殺害された連続殺人事件で、事件当日の13日夜、両市で勤務していた軍警32人への聞き取り調査を開始したと18、19日付伯字各紙が報じた。
 当局は、犯人は三つのグループに属し、少なくとも10人が今回の犯行に関わっていると見ている。また、7日にオザスコ市で起きた軍警殺害事件か、12日にバルエリ市で起きた市警備隊員殺害事件への報復との見方が一段と強まっている。
 今回の事件では18人の死者の他にも6人の負傷者が出ているが、サンパウロ州保安局は6人の容態の詳細は発表していない。
 軍警が事件に関わっているという仮説は、ジュリオ・セーザル・フェルナンデス・ネーヴィス調査員の口からも聞こえる。「(オザスコのバールの)防犯カメラの映像を見るに、犯人達の銃の構え方、被害者が死亡したか否かの確認の仕方は、明らかに警察によるものだ」と語る。
 サンパウロ州保安局は18日、13日夜、両市で勤務していた軍警32人が軍警査問会議(IPM)に召喚されることを明らかにした。これらの軍警は当日の行動の詳細説明を求められる。IPMは、事件の容疑者として軍警が挙がっているときにだけ開かれる。
 サンパウロ州政府は同事件捜査の初期段階から「IPMは軍警に対する容疑が固まるような、有力な証拠が出てこない限り開かれない」と言ってきた。
 オザスコ・バルエリ両市で18人の被害を出した13日の連続殺人事件は、3時間以内に10カ所で発生しており、事件現場は半径10キロ以内と集中している。多くの場合、犯人は覆面で顔を隠しており、発砲する前に「前科者は誰だ」と被害者に質問するケースもあった。
 サンパウロ州政府は軍警らは証人として召喚されたとしているが、両市やその周辺の市で勤務する軍警同士が、携帯電話で、同僚の死に対して報復を呼びかけるメッセージを交換していたことなどは、州当局者たちも知るところとなっている。
 サンパウロ州政府は17日朝、同事件の首謀者逮捕につながる情報に5万レアルの報奨金をかけた。

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