ホーム | 日系社会ニュース | 巨人のコーチが直接指導=野球教室、5日間5都市で=元広島・玉木氏も助っ人に
指導に臨む(左から)伊沢、玉木、黒田、平岡さん
指導に臨む(左から)伊沢、玉木、黒田、平岡さん

巨人のコーチが直接指導=野球教室、5日間5都市で=元広島・玉木氏も助っ人に

 日本プロ野球の読売巨人軍からジャイアンツアカデミーの平岡政樹コーチが来伯し、8月27~31日に国内5都市で野球教室を行なった。当地からの要請を受け外交樹立120周年事業として実現。プロによる直接の指導に各地から喜びの声が上がった。

クイアバではW杯で使用したアレーナ・パンタナールで開催された(公式フェイスブックより)

クイアバではW杯で使用したアレーナ・パンタナールで開催された(公式フェイスブックより)

 平岡コーチは2004~06年まで巨人に在籍した元投手。徳島商業高校時代には甲子園でチームをベスト4に導き、03年にドラフト4位で巨人入りした。右肩を痛め引退した後は、幼児から小学6年生までを対象にした野球スクール「ジャイアンツアカデミー」の指導員として活動している。
 同アカデミーはJICAと連携し、国外での日本式野球の普及を図っている。今年2月には外交樹立80周年を記念しコスタリカでもセミナーを行なった。
 当地での開催は、麻州野球ソフトボール連盟の伊沢祐二会長(ブラジル中西部日伯協会会長)が日本側へ要請したもの。JICA青年ボランティアの野球隊員を選定する、黒田次郎技術専門委員(近畿大学准教授)が賛同し巨人側に依頼した。
 平岡コーチや黒田さんは26日、麻州都クイアバに到着。各地のJICA野球隊員やサンパウロ市在住の元プロ選手、玉木エンリケ重雄さんも合流し翌日から早速、同州カセレスで初日を迎えた。クイアバ、バルゼア・グランデを経て首都ブラジリアへ。各地で小学生らを対象に基礎を中心とした技術指導を行なった。
 最終日31日はサンパウロ州インダイアツーバで開催。市内の文協野球場で約30人に指導した。平岡コーチは「基礎を大切にしたい」と話した通り、キャッチボールやゴロ球の処理、打撃など自ら手本を示しながら身振り手振り指導した。
 3歳から野球に励むコラウギ・ケンゾウくん(11、三世)は「プロの指導は説明が丁寧で分かりやすい」。打撃の体重移動や、投球時の肘の高さなど細かな説明を受けた指導者の宅間健治さん(37、二世)も「日系人とブラジル人ではパワーに差があるので、体格に合った打ち方や投げ方が必要だと実感した」と手応えを語った。
 平岡コーチは全日程を終え、「取り組む姿勢が熱心。各地で環境差はあるが立派な野球場もあって驚いた。日本のトップ小学生並の選手もおり自信を持ってほしい」とエールを送った。
 今回の野球教室は、外交120周年事業として外務省から予算が充てられた。中前隆博在聖総領事らも現地を訪れ、野球場に隣接する日語校も視察した。


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 ジャイアンツアカデミーの平岡正樹コーチによるサンパウロ州インダイアツーバでの野球教室では、平岡コーチがちびっ子打者と対戦する場面もあった。元プロ投手の全力投球にも関わらずヒットを放つ少年がおり、「クイアバでは当てられもしなかったのに」と驚きの表情。立派な野球場を構える同地から、日米のプロ野球界へ羽ばたく人材が現れるかも?
     ◎
 インダイアツーバは、青年ボランティア野球隊員の黒木豪さんが派遣された場所でもある。2013年のWBCでブラジル代表打撃コーチを務めた黒木さんは、派遣当初いきなり柵越えの大飛球を披露し少年らの心をつかんだという。平岡コーチは黒木さんと甲子園で対戦しており、「打者としてはプロ並だった」と実力を評価。両氏のようなプロ級の人材が頻繁に行き来すれば、ブラジル野球の技術向上にもつながるはず。

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