ホーム | 日系社会ニュース | おばあ茶ん、海越え日本へ=紅茶フェスに初出展、天谷茶も=レジストロの茶業再興図る
(左から)栄子、今里、梅、浜崎さんの4人が訪日し市場開拓を目指す
(左から)栄子、今里、梅、浜崎さんの4人が訪日し市場開拓を目指す

おばあ茶ん、海越え日本へ=紅茶フェスに初出展、天谷茶も=レジストロの茶業再興図る

 かつて〃紅茶の都〃と呼ばれた聖州レジストロ市で、茶業再興を願い生産する島田梅エリザベッチさん(本名・梅子、88、二世)の紅茶「おばあ茶ん」が、第4回紅茶フェスティバル(25日・愛知県尾張旭市)に初出展することになった。昨年に続き2度目となる同市の天谷茶と共に日本へ向かう。離伯前の20日来社し、「不安も責任も感じる。でも、なんとか日本に輸出できる道筋を見つけたい」と意気込みを語った。

 レジストロに過去40以上あった製茶工場は、20年ほど前からのレアル高で衰退の一途をたどり、天谷茶のみとなっていた。2011年になると、天谷茶向けに生産していた梅さんのお茶も出荷が停止。それでもお茶を愛する梅さんは一念発起し、昨年11月に紅茶「おばあ茶ん」を完成させた。
 約1万レアルを投資し小工場を設営。技術者に壊れた揉捻機を再生してもらい、茶畑も蘇らせた。今は長女の栄子さんらが協力し、真心を込めた手作り紅茶を生産している。同フェスへの出展は先月に訪日した次女・愛子さんの夫である、浜崎一夫さんが関係者と会い取り決めたという。
 また日本農水省から日系農家連携強化事業の委託を受けるCKC(中央開発コーポレーション)も支援を表明。2人分の航空券を負担することになった。同社の大森麗裕さん、本多泉美さんは「事業計画に含まれておらず想定外の支出だが、赤字になってでも負担したのは、レジストロ茶の復活を応援したいから」と心強い姿勢を見せる。
 日本行きの一報を受けた梅さんは、「とってもびっくりした。ありがたい話だと嬉しく感じた」と振り返りながら、「日本でも売れるようにしたいが、上手くいくか不安もある。ブラジル代表という責任を感じるが、レジストロ茶の復活を願いがんばりたい」と語っている。
 愛知県尾張旭市で行なわれる紅茶フェスティバルには、世界の国・地域から約10カ国が参加する。昨年に続き天谷茶も出展することになった。前回はボランティアに現場を任せたが、今回は開発・販売に携わる今里ディズニーさんが訪日することに。「世界のお茶関係者が集るから、もしかしたら日本以外の国から声が掛かるかもしれない。各国の紅茶を勉強する機会にもなる」と期待を込めた。


□関連コラム「大耳小耳」□

 サンタカタリーナ州のラーモス移住地は新たな取り組みとして、お茶生産に高い関心を示しており、先月には14人がレジストロまで視察に赴いたようだ。こうした交流が自然発生していることも相まって、CKCもレジストロ茶への支援を決めたという。今回の紅茶フェスが市場開拓につながれば、両移住地の活性化にもつながるはず。

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