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フジモリ氏、敗北決定=歴史的接戦、元首相が制す

 【リマ共同=渡辺雅弘】歴史的接戦となったペルー大統領選決選投票は9日、クチンスキ元首相(77)が勝利し、アルベルト・フジモリ元大統領(77)の長女ケイコ・フジモリ氏(41)の敗北が決まった。クチンスキ氏は「全てのペルー人のために働く」と勝利宣言した。
 選管発表によると、開票率100%でクチンスキ氏の得票率が50・12%、フジモリ氏が49・88%。選管とは別の審査機関が多くても約1万票の疑問票などの精査を続けたが、票差が約4万あり、逆転の可能性はなくなった。
 フジモリ氏は9日「辛抱強く(最終結果を)待つ」と述べ、正式に当選者が発表されるのを待つ構えを見せた。
 選挙戦はフジモリ氏が優位に進めたが、終盤でクチンスキ氏が猛追。今月5日の投開票後、僅差のために決着がつかない事態となっていた。フジモリ氏の敗北により、ペルー初の女性大統領や父娘2代の日系大統領誕生は実現しなかった。
 クチンスキ氏は「独立200周年の2021年にはペルーが別の新しい国になっているようにしたい」と述べたほか、国民の経済格差是正に努める考えも示した。7月28日に就任、任期は5年。
 選挙戦では1990~2000年の在任中、貧しい人々の生活改善に貢献した一方で、強権的政治を行い、人権侵害事件で禁錮刑に服している元大統領に対する評価が主な争点になった。
 貧困層が支持基盤のフジモリ氏は4月の第1回投票で首位だったが、決選投票では、富裕層や経済界に加え、反フジモリ派の強い後押しを受けたクチンスキ氏が追い上げ、横一線に並んだ。
 クチンスキ氏は、国会で過半数を占めるフジモリ派の抵抗を抑え、治安改善や経済発展を図れるかどうかが安定的な政権運営の鍵となりそうだ。

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