ホーム | コラム | 東西南北 | 東西南北

東西南北

 ルーラ元大統領が連邦検察庁から起訴されたニュースは世界中に打電され、大きな衝撃を呼んでいる。ジウマ前大統領の罷免が決まった際、左翼政権の国々の首脳はこれを「クーデター」と呼んで批判したが、今回の件が起こっても、「左翼政党が罠にはめられている」として批判し続けるのだろうか。いずれにせよ、ルーラ氏が18年の大統領選で返り咲きを狙うにはかなり苦しい状況となっているのは確か。また、それ以前に行われる全国市長選でのPT候補へのダメージが大きいことは早くから予想され、サンパウロ市市長選でも、現時点でハダジ市長が再選する可能性はかなり低い。PTの苦難の時期はしばらく続きそうだ。
     ◎
 サンパウロ市地下鉄は、地下鉄内に出回っていると噂されている、テメル大統領を批判した紙幣の回収作業を従業員に行わせている。問題となった紙幣には、スタンプで「FORA TEMER(やめろ、テメル)」と押されている。大統領批判のスタンプが押された2レアル札や10レアル札の存在は、メールに添付された写真の存在で明らかにされた。それにしても、抗議行動が紙幣にまで及ぶとは。仮に発見したら、それはそれで貴重なものになりそうだが。
     ◎
 14日のサッカー全国選手権、パルメイラスは本拠地アリアンツ・パルケで行われた首位攻防戦の対フラメンゴ戦で0―1の劣勢に陥ったが、後半38分、故障で欠場が予想されていたエースのガブリエル・ジェズスが起死回生のゴールを決め、引き分け。負けていたら首位転落だっただけに、まさに神がかり的なジェズスの1点だった。

image_print