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技術実習生受入れ枠拡大へ=静岡県人会60周年式典で=先人偲び、川勝知事が言及

左から川勝県知事、原会長、杉山県議会議。祝賀会のケーキカットの様子。

左から川勝県知事、原会長、杉山県議会議。祝賀会のケーキカットの様子。

 ブラジル静岡県人会(原永門会長)は今年創立60周年を迎え、27日午前11時より同会館で記念式典を開催した。母県からは川勝平太県知事、杉山盛雄県議会議長らが出席し、記念の節目を祝すと共に、技術実習生の受入れ枠を拡大の検討を約束し、今後より一層交流を深めていく姿勢を示した。会場には過去最高の250人を超えるの県人会関係者が集まり、式典、祝賀会共に大いに盛り上がった。

 川崎エレナ副会長は開会の挨拶で「式典準備は大変だったが、60年前に会を創立した方々の苦労を思えば何でもないと自らを叱咤した」と先人への感謝の意を述べ、両国歌斉唱、先没者への黙祷が行なわれた。
 原会長は「60年間続いてうれしい。静岡県と交流を続け、友好な関係を維持できたことに感謝。いまは世代交代の段階であり、若い世代が日系社会のリーダーとして活躍し、ブラジルに貢献することを期待する」とし、「県費留学制度の重要性が高まっている。留学生の多くは日本の価値観、倫理観が身につき、ブラジル社会で信頼されている」と制度再開を求めた。
 川勝知事は式典の前にイビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑に参拝したことに触れ、「イッペー、桜、静岡県花であるツツジが咲き誇っていた。これまで苦労なさった平野運平を初めとする全ての先人に心からお祈りさせていただいた」と感極まった様子で報告。「現在ブラジルの若い子弟を技術実習生として受入れている。そちらの受入れ枠拡大を検討したい」と話し、原会長の申し入れに一部応えた。
 杉山県議会議長、ブラジル外務省のペドロ・ヤクビアン氏、関口ひとみ在聖総領事代理、西本エリオ聖州議会議長代理、野村アウレリオ聖市市長代理、呉屋春美文協会長、谷口ジョゼ県連会長代理らが祝辞を述べた。
 静岡新聞社が撮影した富士山写真が提携紙であるニッケイ新聞からパネルとして提供され、会場に23枚が展示された。静岡新聞社・静岡放送の大石剛社長からの祝電も読み上げられた。
 静岡県からの高齢者表彰と優良海外移住者表彰が行なわれ、川勝知事が受章者へ賞状を渡した。静岡県人会は会員の表彰し、川勝知事、杉山県議会議長、日系3団体へ記念品などを贈呈した。
 祝賀会では静岡県人会評議員議長の山本茂さんが乾杯の音頭をとり、原会長、川勝知事、杉山県議会議長がケーキカットした。会場いっぱいの参加者は寿司や焼きそばなどに舌鼓を打った。舞台ではブラジル静岡県日系賛歌や、サンバショーやカポエイラショーが披露され、母県からの来賓を魅了した。
 日系電機メーカーに勤める蒔田洋一さん(58、二世)は、「83年に県費留学で静岡に行き、電子工学を学びました。当時としては最新だった光通信の技術を知ることができた」という。「留学したことで日本の技術や文化を学ぶことができ、それが今の仕事でも生きている。こういった制度がまた出来るといいですね」と笑顔で話した。

 

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 静岡県人会の式典後には歓迎イベントとしてサンバショーが行なわれた。サンバといえば、露出の多い衣装のダンサーが巧みなステップを見せつける印象が強いが、その日の舞台は楽器3人に踊り手一人というかなり地味なショーで、少し物寂しい感じも。ところが次のカポエイラショーは30人ほどが跳ねる、回るのダイナミックで熱気あふれるもの。県人会式典では珍しいが、日本からの来賓には珍しがられていいかも。

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