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《ブラジル》リオ五輪招致での不正摘発=ヌズマン組織委会長にも疑惑=王と呼ばれる企業家ら逮捕

リオ五輪に関する記者会見でのヌズマン氏(2016年8月16日、Francisco Medeiros/ME)

リオ五輪に関する記者会見でのヌズマン氏(2016年8月16日、Francisco Medeiros/ME)

 ブラジル連邦警察と同検察庁が5日、リオ州ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の一環で、「アンフェア・プレイ作戦」を実行したと同日付現地紙サイトが報じた。
 同作戦はリオ五輪招致での不正を暴いており、五輪招致で賄賂を支払ったとされるファシリティ社元共同経営者のエリアネ・ペレイラ・カヴァウカンテ容疑者が逮捕された。同社の元共同経営者で「アルツール王」の通称を持つアルツール・メネーゼス・ソアレス・フィーリョ容疑者にも逮捕令状が出ている。
 また、ブラジル・オリンピック委員会(COB)とリオ五輪大会組織委員会の会長だったカルロス・ヌズマン氏も、家宅捜査や強制連行の上での事情聴取の対象とされた。ヌズマン氏は今年4月に、2020年の東京五輪の調整委員にも選ばれている。
 アンフェア・プレイ作戦は、フランス検察庁の捜査を基に行われ、今回の捜査にも同国検察庁が協力している。リオ五輪招致での不正は、今年3月にフランスのル・モンド紙が「リオ招致が決まる3日前に、国際オリンピック委員会(IOC)の理事に賄賂が支払われた」と告発している。
 賄賂を受け取ったとされるIOC理事は国際陸連前会長のラミネ・ディアク氏で、ファシリティ社が払ったディアク氏への賄賂200万ドルは、息子のパパ・マッサタ・ディアク氏を通して流れた。アルツール容疑者に賄賂の支払を命じたのはセルジオ・カブラル前リオ州知事で、ファシリティ社は同州から多額の仕事を請け負っていた。パパ・マッサタ氏はロシア選手のドーピング疑惑や汚職に関与した容疑で国際陸連倫理委員会から永久追放され、スポーツ仲裁裁判所も今年8月にその処分を支持する判決を下している。
 ヌズマン氏宅の家宅捜索は朝6時に始まり、同氏からの事情聴取は午前10時過ぎに始まった。この間、COBの家宅捜索も行われた。ヌズマン氏はIOCでの票獲得のための贈賄工作で仲介役を務めたとされている。
 検察は、マイアミ在住のアルツール容疑者のEメールから、ウルグアイ移住を考えている事も突き止めており、国際警察にも協力を依頼済みだ。ロシア国籍も有するヌズマン氏に対しては、国外出国の禁止とパスポート提出が命じられた。ヌズマン氏らの住居や車、小型機その他、計10億レアル相当の資産も差し押さえられた。
 同作戦では、贈収賄と資金洗浄、犯罪組織形成の容疑で逮捕令状2件と家宅捜査令状11件(リオ市やノヴァ・イグアス市、並びにパリで敢行)が出され、州の事業請負のためにカブラル元知事らに贈賄を行ったとされる、ASパトロモニアル社、プルス・パルチシパッソンエス社なども家宅捜索の対象となった。

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