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《ブラジル》移民史料館=改修プロジェクト工事開始=トヨタグループ10社説明会=「どうか眞子さまお立ち寄りを」

工事中の8階で改修計画の説明を聞く参加者たち

工事中の8階で改修計画の説明を聞く参加者たち

 ブラジル日本移民史料館の運営委員会(西尾ロベルト委員長)が18日、同館改修プロジェクトの説明会を開催した。改修資金の援助を依頼することが目的。110周年でご来伯される皇室にお見せすることを目標に、今月16日から突貫工事で改修が始まった。
 今回の説明会はすでに援助をしているブラジルトヨタ自動車の下村セルソ副社長が、グループ会社に参加を呼びかけて実施。約10社の代表者が出席した。
 昨年取った改修の見積り金額は260万レアルほどだったが、その後、細かく試算したところさらに多くかかることがわかった。現在、概算で125万レアルが集まっていて、ブラジルトヨタ自動車はそのうち約80万レアルを援助している。
 工事は4段階に分けて実施する予定で、第1段階となる8階の工事が今月16日に施工が始まった。今年で開館40周年だけに、空調や電気系統など老朽化が進んでおり、特にシロアリ被害がひどい8階部分を優先的に改修する。この部分は現在集まっている資金でまかなえるという。
 眞子さまが7月21日の聖市日本移民110周年記念式典に来られることを見越して「第1段階は7月20日までに完成させる予定」とのこと。
 説明会では、改修内容として、新しい空調設備の導入、電気の配線設備の更新、シロアリ対策、雨漏り対策などが挙げられた。他にも、展示方法や内容の刷新が検討されていて、360度を囲うスクリーンの設置など移民史を追体験できる展示を目指している。山下リジア副委員長が7、8階の展示室を実際に案内し、展示内容や改修を要する部分について説明を行った。
 参加した豊田通商ブラジルの平田龍平社長は「歴史を残す意味で史料館は大変貴重だと思う」とした上で、「支援の最低金額を指定されると、経営事情もあるので難しい。企業の裁量で決めさせてほしい」と話した。
 豊田合成のブラジル拠点、GDBRインダストリアコメルシオの平子誠社長は「日系の方々が従業員や関係先で活躍していて、ビジネスで助けられている」としつつ、資金援助は「本社との話し合いが必要」と話した。
 ブラジルトヨタ自動車の下村副社長は「日系人は多大な努力でブラジルの社会の発展に寄与してきた。その功績に恩返しをしたい」と話す。
 グループ会社に説明会への参加を呼びかけた理由として、「ブラジルで事業を展開している企業は、社会や日系社会から恩恵を受けている。ブラジルトヨタやトヨタグループだけでなく、すべての会社に協力を検討してもらいたい」と話した。
 山下副会長は「史料館40年の歴史の中で資金援助を依頼するのは初めて。皆さんが協力してくださるのは本当にありがたい」とし、「7月20日までの厳しいスケジュールですが、なんとか終わらせて、どうか眞子さまに見て頂きたい」との思いを語った。


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 ブラジル日本移民史料館は改修後、戦前・戦中の史料に加えて「現代・未来」についての展示も行う計画だ。例えば、ブラジル社会と日本の文化(ロボットなど先端技術やポップカルチャー)の関わりを映像で示すという。インフラの基礎工事に加えて展示の充実も図るということで、改修計画全体では5年、10年を想定してるという。
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 同史料館は、展示内容を刷新するにあたって、戦前から1950年代までに日本移民が使っていたものや当時の式典の記念品などを収集している。特に、1958年に三笠宮両殿下がご来伯されたときの記念となる品、例えばご来伯を記念した碑や賜り物、一緒に写った写真などを求めているという。改修資金の援助や、史料への寄贈申し出は同史料館(11・3209・5465)まで連絡を。

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