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マリリア=ジャパン・フェスタに7万人=眞子さまご来訪に期待高まる=泉佐野市と姉妹都市仮締結

ミス・ニッケイ各賞に選ばれたみなさん

ミス・ニッケイ各賞に選ばれたみなさん

 眞子さまご来訪に期待が高まっているサンパウロ州パウリスタ線の中核都市マリリア――毎年約7万人の来場者を迎え、サンパウロ州でも3本指に入る日本祭「第16回ジャパン・フェスタ」が、19~22日の4日間にかけて、マリリア日系文化体育協会(水野ケンイチ会長)で開催された。大阪府泉佐野市から松下義彦副市長ら一行が訪問し、将来的な姉妹都市協定に向けた仮合意書が締結されるなど、今後の日伯関係強化が期待される移民110周年の節目に相応しい祭典となった。

 「本日、マリリア市は贈り物を受取っている。泉佐野市から使節団を迎えた歴史的な日だ。市と日系社会を代表し、未来の姉妹都市・泉佐野市を歓迎したい」。ダニエル・アルフォンソ同市長は19日の開会式でこう喜びを語った。
 1980年に広島県東広島市との姉妹都市協定の締結以来、日本との締結はこれで2都市目。
 同協会野球部にJICAシニアボランティアとして派遣中の元中日ドラゴンズ選手の與浦幸二さんが、野球道具不足や老朽化の現状を知り、実家のある同市に働きかけたのがきっかけ。昨年4月には市から野球道具一式の寄贈を受けていた。
 そこから両市間でスポーツ、文化、経済、人的な交流を含む包括的枠組みを目指して調整が進められ、姉妹都市協定に向けた仮合意書が今回取り交わされた。

式典の様子(撮影・Aldo Shiguti)

式典の様子(撮影・Aldo Shiguti)

 昨年11月に山田彰在ブラジル特命全権大使、野口泰在聖総領事が揃って同地を訪問したことで、7月の眞子さまお立ち寄りへの期待が高まっている。飯星ワルテル連邦下議は「眞子さまの旅程に入るよう我々も尽力しており、プロミッソン、アラサツーバにも」と語ると拍手に沸いた。
 サンパウロ州奥地には、移民50周(1958)年に三笠宮同妃両殿下がご訪問されたが、それ以来お立ち寄りになっていない。眞子さまご訪問が実現すれば、60年振り。当時、ご訪問を記念して落成した市役所前広場の記念碑や植樹されたイペーも今なお残されている。
 19日の式典では野口総領事、ブラジル移民110周年の呉屋春美祭典委員長らも出席。故ミゾブチ・ロベルト氏、松下副市長、飯星下議に顕彰プレートが授与された。
 水野会長は「ジャパン・フェスタは地元全日系人の協力により、日本の伝統文化を継承することを目的に、700人以上のボランティアによって運営されてきた」と意義を強調し、関係者に謝意を述べた。
 同祭では4日間で500人以上のアーティストが40時間以上に及ぶ様々な公演を行い、ミス・ニッケイ地区予選ではアラナ・ナオミ・オオタさん(24)が見事マリリア代表に選ばれ、コスプレ大会などと共に連日大賑わいを見せた。


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 開会式では、マリリア市議会のマルコス・レゼンデ副議長の発案で、5月25日午後8時からマリリア市議会でブラジル移民110周年記念式典が開催されることが発表された。そこで、同地を地盤とする飯星ワルテル連邦下議に対し、名誉市民章が授与されるという。マルコス副議長は「日本人移民がマリリアにやってきたのは1926年であり、それが市制施行の3年前であったことは特筆すべき。マリリアがこれほどまでに発展し、様々な領域において模範となっているのは、日系社会によるところが大である」と惜しみない賛辞を贈っている。思えばブラジル水泳界に初の五輪メダルをもたらした二世・岡本哲夫も同地出身。110周年を機に日系社会強化を図るとともに、市発展へ更なる貢献を期待したいところ。

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