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《ブラジル》トラックスト、5日目に突入=前夜に「一時停止」の発表も=国内の混乱に拍車かかる

24日夜には、主要閣僚が「トラック運転手代表者との合意が成立した」と発表していたが…(Valter Campanato/Agencia Brasil)

24日夜には、主要閣僚が「トラック運転手代表者との合意が成立した」と発表していたが…(Valter Campanato/Agencia Brasil)

 【既報関連】ディーゼル油価格値上げに反対するトラック運転手によるストが続く中、24日夜行われた、政府とトラック運転手代表者との交渉後、「15日間のスト一時停止」が政府側から発表された。だが、翌25日も全州でストが継続されたと、同日付現地紙・サイトが報じている。
 政府側の提案は、「ディーゼル油の製油所価格を30日間、リットル2・1レアルに凍結、その後の価格見直しを1カ月に1回までとする。また、ペトロブラス社(PB)への補償のために対策室をもうける」というものだった。
 国中で交通がストップし、物流や生産、市民生活に甚大な影響が出始めた事をうけ、政府はPBの受けうる損失をカバーするために対策室を設けて、49億レアルを拠出するとして合意に至った。だが、政府はPB損失補償対策室の財源を示しておらず、納税者に負担が行くことは確実と見られる。
 30日の凍結期間中、最初の15日間はディーゼル油本来の価格と2・1レアルの差額の損失はPBが負担するが、次の15日間分は政府が負担する。15日毎の推定損失額は3億5千万レアルだ。
 24日夜の交渉の席で、ディーゼル油価格に含まれる諸税の内、経済支配介入納付金(Cide)と社会統合基金(PIS)、社会保険融資負担金(Cofins)免除を、政府はあらためて表明。交渉に参加した11団体の内、8団体の代表者は「15日間ストを停止し、その後に再交渉」で同意していた。
 24日夜の時点では「ストの継続は回避された」との楽観的な空気が流れていたが、トラック運転手の代表者らは「政府の提案を持ち帰って諮る。最終的な返事はその後」と口にしており、全国自営運送会社連合(CNTA)のジウマール・ブエノ会長も、物流の正常化にどれくらい時間がかかるかは分からないと言い残していた。
 果たしてその翌日、ブラジルを待っていたのは、さらなる混乱だった。(詳細は本面別記事にて)
 テメル大統領は24日、ディーゼル油の価格を少しでも下げるため、価格の16%を占める州税(商品流通サービス税・ICMS)削減を各州財務局長に提案すると語った。リオ州のフェルナンド・ペゾン知事などは、トラック運転手たちがリオ州内の道路封鎖をやめるならという条件で、ICMSの削減に前向きな姿勢を示している。

違法な企業家主導のストの疑いも

 他方、短期間でこれほど大規模なストが広がったことに、「末端の運転手(労働者)ではなく、運送業者(企業家)がストを組織しているのではないか?」との疑いを、ラウル・ジュングマン治安相は口にしている。
 これは俗語で〃ロッカウチ〃と呼ばれ、違法行為だ。同治安相は、その証拠を掴み次第、連警が動くと語った。

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