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 『朝陰』第464号が6月に刊行された。《桔梗咲く亡父の拓きし旧耕地》(西史子)。万葉集にも「秋の七草」と歌われている桔梗だが、実は日本では絶滅危惧種。ところが亡父によって持ってこられ、ブラジルに根付いている。植物も人と共に移住することが実感される句では。《看板のみ小野田牧場秋深し》(鈴川麦秋)からは、ルバング島から帰還したあの小野田寛郎さんが拓いた農場が、2014年に主が亡くなって以降、寂しい姿になったことが伺われる。《しその実は郷愁そのもの噛みしめる》(松田寒山)には移民の作品ならではの深い味わい。《異人にも弁当分かつ運動会》(前田昌弘)は移住地の運動会で、ブラジル人と弁当を分け合いながら和気藹々と食べる様子を詠ったものだろうか。

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