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《リオ市》軍への支持率低下目立つ 8割超から66%に マリエーレ事件など響く 掃討作戦で初の兵士の死記録

リオ市内を巡回する軍兵士たち(Fernando Frazão Ag Brasil)

リオ市内を巡回する軍兵士たち(Fernando Frazão Ag Brasil)

 リオ州の財政悪化と治安悪化を受け、昨年7月にテメル大統領が治安維持のための陸軍兵士の派遣を認めて以来、1年が経つが、リオ市民からの支持率は軍投入開始当初よりもかなり下がっている。23日付現地紙が報じている。

 

 この結果は、20、21日にリオ市で16歳以上の市民542人を対象に行われたダッタフォーリャの調査結果で判明した。それによると、「リオの治安維持のための軍投入を支持する」と答えた人は66%だった。

 依然として3分の2の人が、治安維持のための軍兵士の働きを支持してはいる。だが、昨年10月に調査した際は83%の支持があった。以後、支持率はだんだん下がっている。治安部門の直接統治が宣言されたのは今年2月で、その後、初めて行われた3月後半の調査では76%に落ちていたが、そこからさらに10%ポイント落ちたことになる。

 逆に、昨年10月は15%だった「反対」が、27%に増えた。

 また、「軍が導入されたことによって、リオの治安は良くなったか」との問いに対しても、今年3月の調査までは70%近くが「良くなった」と答えていたが、今回は60%を割り込み、59%となった。逆に、軍導入で治安は悪化したと考える人は、昨年10月の2%から12%に増えている。

 ダッタフォーリャは、支持率低下は直接統治宣言後も殺人が減っていないことや、3月に起きたマリエーレ・フランコ市議殺害事件の解明の遅れなどが原因と見ている。

 直接統治開始で、警察や消防は軍の統治下に置かれているが、開始後の殺人事件は減っていないばかりか、警官による殺害件数が増加。拳銃や機関銃などの武器押収量も減っている。

 軍導入支持は、男性69%に対し女性63%、黄色人種80%、褐色75%に対し、白人は61%、黒人は57%と低くなっている。また、高学歴者や裕福な人ほど支持率が低い。

 20日には同市北部のアレモン、ペーニャ、マレーの3地区で犯罪者掃討作戦が行われ、この日だけで犯罪者11人が死亡。軍兵士も3人が亡くなった。アレモン地区は同州最大の犯罪組織コマンド・ヴェルメーリョの指令本部所在地として知られており、軍警の治安維持部隊(UPP)が置かれていたが、UPPは最近、当初の機能を果たしていないとして閉鎖された。

 セルジオ・エチゴエン統括治安局長は兵士の死後、「軍による直接統治が間違っていたわけではない」とし、これまでのやり方に落ち度があったとの声を否定した。

 一方、全国法務委員会と軍の発表によると、ブラジルでは今年上半期に7万1千丁の銃火器を破壊した。これは1日平均818丁を破壊したことになる。銃火器の破壊数は2017年が最大で、前年比52%増の27万9600丁に達していた。こうした数字は、リオのみならず、ブラジル全体の治安統治の難しさをうかがわせる。

 

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