ホーム | Free | 二天古武道研究所25周年=世界のサムライ集結、腕競う=創立記念で世界剣術大会=南米、欧米に広がる門下生

二天古武道研究所25周年=世界のサムライ集結、腕競う=創立記念で世界剣術大会=南米、欧米に広がる門下生

大会初日、緊張した面持ちの剣士ら

大会初日、緊張した面持ちの剣士ら

 サムライの道を説いて25年――岸川ジョルジ代表(55、二世)の二天古武道研究所が10月20、21日の2日間、創立25周年を記念し『第1回世界剣術大会』を聖市内のパウリスタ歯科医協会(APCD)で開催した。同大会には世界9カ国の支部から405人の剣士が参加し腕を競い合った。

聖州知事から記念プレートも贈られた

聖州知事から記念プレートも贈られた

 岸川代表の父、吉明さん(82、佐賀県鹿島市)と母の道子さん(80、同)、妻の美香さんが来賓として出席、小原彰予備役伯陸軍少将、ジョアン・デ・パウロ・フレイレ・ネト軍警中佐らも開催を祝った。
 岸川代表は開会挨拶で創立当初に事務所で利用していた小机を披露し、「25年前、夢がここから始まった」と述懐し、選手達に感謝を述べた。
 開会式後、天真正伝香取神道流の演舞、試し切り、火縄銃の実演。大会でのルールが読み上げられ、選手宣誓の後、女子個人、女子団体、男子個人、男子団体戦の順に試合が行われた。
 試合では二天一流の剣術の本流である、二刀流で戦う剣士が多く見られた。8カ国の剣士たちが賑やかに声援を送り、選手らも真剣に試合に臨んだ。勝敗が決まった後も、厳かに一礼し互いを讃えあうなど、礼節を重んじる様子が伺えた。

試合の様子

試合の様子

 ポルトガルから参加したヘルデル・ロドリゲスさん(44)は剣術を学んで3年。「上手い人の試合は技術向上のために参考になる。参加してよかった」と語った。
 全試合終了後、入賞者の授賞式となり、男女個人戦の3位以上に盾が贈られ、著しい躍進を見せた選手にはファイト・スピリット(敢闘)賞が贈られた。岸川代表は「25年の努力が世界に伝わりつつあり、本当に嬉しい。生徒達にも感謝している。10年後には世界大会参加者が千人に増えれば嬉しい」と語った。
 代表の父・吉明さんと母・道子さんは「こんなに立派な団体になるとは思わなかった。盛大な世界大会まで」と感動した様子。「息子がここまでやってきたことに感激」と嬉しそうに語った。
 今大会は日本移民110周年記念事業の一環。創立25周年を記念し、8月に聖市の軍警本部を訪問したほか、日本の二刀神影流鎖鎌術の島村収第六代宗家を招聘して、演舞やセミナーなども開催していた。
 現在8カ国に70支部を持ち、聖州5市、首都ブラジリア、アマゾナス、パラナ、サンタカタリーナ州で岸川代表の誕生日が「サムライの日」に制定されている。

二天古武道研究所創立からの歴史

大会に出席した来賓の皆さん

大会に出席した来賓の皆さん

 二天古武道研究所の岸川ジョルジ代表は父の指導の下、6歳から剣道をはじめた。1985年の剣道世界大会で準優勝。その後、自らの「剣」の道を極めるため、93年に二天研究所を創立。当初は剣道界の一部から、非日系人に剣道や剣術を教えることに批判があったという。
 徐々に門下生が増え、97年には北大河州都ポルト・アレグレ市に2番目の支部が立ち上げられた。その後初期の生徒ウェンゼル・ボーンさんにより00年にリオ市支部が発足。同年ベロ・オリゾンテ市、エスピリット・サント州ヴィトーリア市に相次いで支部が立ち上げられた。
 11年、亜国ブエノス・アイレス州ヴィセンテ・ロペス市に支部が立ち上げられた。2年後の13年にはウルグアイ国首都モンテビデオ、ポルトガル国のリスボン、17年にコロンビア国首都ボゴタ、チリ国サンチアゴ、米国マイアミ、メキシコ国コヨアカン、18年に英国ロンドンに支部が設立されるなど、着実に二天古武道が世界に普及し続けている。
 05年4月には研究所の活動を認められ、ウィリアン・ウー聖市議(当時)から顕彰を受けた。南麻州議会やサンタカタリーナ州、連王議会(飯星ワルテル連邦下議)からも表彰された。創立25周年の今年は聖州軍警のマルセロ・ヴィエイラ・サーレス大佐、マルシオ・ルイス・フランサ・ゴメス聖州知事から研究所の活動に対し顕彰が行なわれた。
 岸川代表は創立当時から年に2度訪日し、古武道研鑽や研究を重ねている。「最も大切なことは武道ではなく、幸せな人生を歩むこと」を理念に指導を続けている。

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