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サッカー難民カップ=優勝はマライカ選抜チーム=関心高め、社会進出目指す

優勝した難民選抜チームのマライカ

優勝した難民選抜チームのマライカ

 NGO団体アフリカ・ド・コラソン(ジャン・カトゥンバ代表)が「黒人意識啓発の日」の11月20日午前、聖市パカエンブースタジアムで『難民カップ』の決勝戦を開催した。
 同大会には27国籍の選手ら930人以上による41チームが参加し、聖、リオ、ポルト・アレグレ市で予選を行った。決勝には難民選抜チームのマライカ(アフリカの部族)とアンゴラチームが出場し、見事マライカが優勝を収めた。同大会は2014年から開催されており、難民問題への関心を高め、難民の社会進出の促進を目的としている。
 当日は肌寒い曇り空の下、アンゴラ、伯国歌斉唱後に試合がはじまった。激しいぶつかり合いを見せながらボールを奪い合い、後半でマライカチームがゴールを決めた。さらに後半終了間際にアンゴラも1点を取り返し、PK戦へ。マライカチームが見事勝利を収め、歓声が上がった。
 その後両チームへの授賞が行われ、出席したブルーノ・コーヴァス聖市長、スポーツ人権局長らがメダルを贈った。トロフィーを受け取ったマライカチームは尻で跳ねながら前進する「尻ダンス」で勝利を祝った。また、同チームのマヴィス・アジャリ監督は選手に抱えられながら「優勝だ! 世界で一番だ」と大喜びしながら拳を突き上げた。
 伯国の邦字雑誌や日本の十勝毎日新聞などで同大会について広めてきた大浦智子さんは、「主催NGOはボランティアや難民で構成され、当地で難民のために奔走してきた。言葉や習慣も違う中、ジャン代表らが行政や民間企業を動かしてこれだけの大会を実現したのは尊敬に値する。2~30代が多い彼らは今後、伯国社会に良い刺激を与える存在になると思う。厳しい社会を生き延びただけに思いやりの深い人も多い。彼らと接していて難民へのネガティブなイメージがなくなった」と語った。
 同大会コーディネーターのアブドゥルバセット・ジャロールさん(28)はシリア出身。内戦により家族と離れ出兵、友人が命を落としていくのを見たジャロールさんは命がけで国境を越え、レバノンから伯国へ渡ったという。
 ジャロールさんは同大会について「サッカーは世界的な『言語』。大会による伯国社会との統合を目指し、難民問題に気づくきっかけになる。伯国政府や企業、伯国民が、戦争や苦しみの中で生きようとする難民に目を向け、同じ人間だと気づくことに繋がる」と語った。
 「今回は3州で大会が行なわれた。難民が聖、リオ州だけでなく地球上のどこにもいるという認識に繋がることを期待している。伯国だけでなく、我々の訴えが世界中に届くことを祈っている」と述べた。

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