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講演「日本社会と多文化共生」=池上教授、在日ブラジル人社会語る

池上重弘教授

池上重弘教授

 静岡文化芸術大学の副学長、池上重弘教授による講演「現代の日本社会と多文化共生―日本のブラジル人コミュニティ―における実践ー」が、20日午後7時からサンパウロ市のジャパン・ハウス(Av. Paulista, 52)で行なわれる。
 静岡文芸大が位置する浜松市を含む静岡県西部地域は、ブラジル労働者の集住地域として有名だ。1990年の入国管理法改正施行より約30年が経過し、彼らの滞在が長期化すると同時に永住志向も強まっており、大学に進学して日本社会で活躍するブラジル人子弟も表れてきている。その一方で、学校教育から外れて不安定な工場労働に従事したり、日本語もポ語も不十分な世代が出てきている。
 この講演では、日本のブラジル人が置かれた状況を数値データで把握するとともに、静岡県西部地域におけるNPOや大学の教育支援に向けた取り組みを紹介する。特に大学で学ぶブラジル人学生たちの活躍に焦点を当てる。
 なお池上教授は、静岡県庁、日本国外務省、ブラジル静岡県人会が連携する「ブラジル青少年派遣事業」の一行として来伯中。同大学の大学生6人ら一行はジャパン・ハウスなどで研修しながら、16日から3月1日までの2週間、滞伯している。
 今回「ブラジル青少年派遣事業」で来伯した学生6人のうち、2人は日系ブラジル人三世。静岡文化芸術大学は有名企業に就職した複数の日系人OB・OGを輩出してきた実績がある。


□関連コラム□大耳小耳

 以前、本紙17年12月27日付「樹海」コラムで紹介した「今年一番感動したエピソード」の舞台は、今回講演をする池上教授が教える静岡文化芸術大学。川勝平太知事が16年の同大学卒業式に出席した際の体験談を、知事本人から聞いて書いたコラムだった。「卒業生総代として挨拶したのは日系ブラジル人の女の子だった。10倍の競争率を乗り越え入学して、一番で卒業ですよ。羽織はかま姿で大学への謝辞を述べる途中、『少しだけ母国語で話すことをお許しください』といって、何かペラペラと言って、はらはらと涙を流し、すぐに持ち直して日本語で挨拶を締めた」と知事は目に涙をにじませながら説明した。会場にいた母親にポ語で語りかけたのだとか。そんな卒業式が行なわれた大学の、その学生を育てた教授の講演がジャパン・ハウスで聴ける。

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