ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》名門医大生、新入生いびりでの死亡事件から20年=遺族の心に今も残る爪あと

《ブラジル》名門医大生、新入生いびりでの死亡事件から20年=遺族の心に今も残る爪あと

 1999年2月、サンパウロ総合大学(USP)の医大生が、新入生歓迎のいたずら(トロッチ)で急死し、全国的な社会問題になったが、具体的な解決は見ぬまま、23日に20周年を迎えた。23日付エスタード紙が報じている。
 USP医学部に合格したエジソン・ツン・チ・スーエーさん(当時22)は、99年2月22日に他の同期入学生約100人と共に新入生歓迎会に出かけたが、翌23日に、会場となったクラブのプールで遺体となって見つかった。
 歓迎会には300箱ものビールが用意されており、エジソンさんは上級生からのトロッチで亡くなったと見られた。事件後に、上級生のひとりが「俺はUSPの殺し屋だ。日本人(実際は中国系)を溺死させた」と語る映像が流れたからだ。
 この後、上級生4人が告発を受け、ビデオを流した一人は5日間、一時逮捕となった。だが、2006年に高等裁が「証拠不十分」としてお蔵入りを宣告。13年に最高裁もこれに続いた。
 母親で台湾出身のイェン・インさんによると、夫は息子の死後、うつ病になり、失意のうちに2008年に亡くなったという。「その後も連日、検察局に足を運んだが、聞き入られなかった」と振り返っている。
 この事件を担当した女性検事は、お前を殺すなどといった脅迫を受けたほか、当時12歳と14歳だった子供も誘拐すると脅されたという。
 容疑を掛けられた4人の上級生はいずれも、現在は医師となっている。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジル》マナウスで集団免疫が出来た?=献血者の血液分析から推定2020年9月25日 《ブラジル》マナウスで集団免疫が出来た?=献血者の血液分析から推定  ブラジル北部アマゾナス州マナウス市で行われた調査で、同市では既に新型コロナウイルスに対する集団免疫が出来ている可能性がある事を示唆する結果が出た。  注目の調査結果は21日にオンライン上で発表されたが、専門家などによる検証を受ける必要があり、科学雑誌にはまだ掲載され […]
  • 東西南北2020年9月25日 東西南北  ダッタフォーリャが24日に発表したサンパウロ市市長選の世論調査によると、セウソ・ルッソマノ氏が29%でトップに立った。同氏は2012年、16年の市長選でもキャンペーン直前までトップで、そのときはいずれも31%あったという。だが、その両年共、同氏は3位に終わっている。現職のブル […]
  • 日本移民と邦字紙の絆=日系メディア百年史(12)2020年9月25日 日本移民と邦字紙の絆=日系メディア百年史(12)  もう一つの新聞は伯剌西爾時報で、これは海外興業の出資でまかなわれ、黒石清作社長は同社より移民の教育係の名を頂戴(中略)両紙とも移植民新聞ではなく、移植民支配階級の対移民御要達(編註ママ、「用達」のこと)告示であり、移民蔑視の臭気がただよった紙面であった。都会から来たも […]
  • 《サンパウロ州》地下鉄と都電の客が倍に=感染注意喚起しつつ経済稼動へ2020年9月24日 《サンパウロ州》地下鉄と都電の客が倍に=感染注意喚起しつつ経済稼動へ  サンパウロ市の地下鉄と都電(CPTM)の利用客が増え、8月は4月のほぼ倍になった。サンパウロ市と近郊の住民で鉄道輸送を利用した人は、4600万人から9千万人に増えた。  4月は新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するための外出自粛が継続され、鉄道輸送の利用者も少なかっ […]
  • 《サンパウロ州政府》コロナワクチン年内実用化に意気込み=中国製の治験良好報告うけ2020年9月24日 《サンパウロ州政府》コロナワクチン年内実用化に意気込み=中国製の治験良好報告うけ  治験最終段階で良い報告が得られていることで、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が、中国製のワクチンを12月にも実用化させたいと考えているという。23日付現地サイトが報じている。  このワクチンは、中国の製薬会社「シノヴァック」が開発中の「コロ […]