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リオデジャネイロ市=建物倒壊の犠牲者24人に=建築・販売責任者に逮捕令状

倒壊現場での捜索・救出活動は夜を徹して行われていた(Fernando Frazão/Agência Brasil)

倒壊現場での捜索・救出活動は夜を徹して行われていた(Fernando Frazão/Agência Brasil)

 15日朝、リオ市西部のムゼマ地区で発生したアパート2棟の倒壊事故は、現場での捜索活動も終わり、犠牲者は23人と報じられていたが、22日未明、入院中の負傷者が息を引き取り、犠牲者が24人に増えた。
 現場での捜索活動は、最後まで行方不明とされていた23人目の遺体が回収された21日をもって終了とされた。
 他方、事故当日に救出されたが重傷で、入院加療中に敗血症を発症。心配停止も起こしたために19日に私立病院に転院していたアジウマ・ロドリゲスさん(35)が、21日夜から容態悪化。呼吸不全なども始まり、22日午前4時40分頃、息を引き取った。アジウマさんは、今回の事故で最初に死亡が確認されたクラウジオさん(40)の妻で、やはり負傷した10歳のクララちゃんの母親だ。退院はしたものの、両親を亡くしたクララちゃんの拠り所も今後の課題となる。
 アジウマさんの死により、今回の建物倒壊事故の犠牲者は24人となった。今回の事故ではまだ2人(44歳の女性と4歳の息子)、入院加療中の負傷者がいる。
 他方、22日には、両親が17日に遺体で発見されたが、子供2人の遺体は20日になるまで見つかっていなかった家族の埋葬が行われた。親族の話によると、この一家は事故の直前に、ムゼマ地区に隣接するリオ・ダス・ペドラス市の借家を引き払い、倒壊したアパートの2階(ブラジル式の数え方なら1階)に転居したばかりだった。
 今回倒壊した家屋は、ムゼマ地区を支配しているミリシア(犯罪者の民兵組織)が建築し、廉価で売りつけていたとされている。
 バーラ・ダ・チジュッカの市警第16署のアドリアナ・ベレン警部は19日、不法建築と物件販売に関与していたとされるジョゼ・ベゼーラ・デ・リマ(通称ゼ・ド・ロロ)、レナト・シケイラ・リベイロ、ラファエル・ゴメス・ダ・コスタの3人の容疑者に対する逮捕令状を要請した。3人は既にリオ市を離れ、北東部に逃げている可能性もあるという。
 コスタ容疑者の弁護士は、顧客は正当な形で不動産売買を行っており、起訴は不当と弁明しているが、他の2人の容疑者については何も言及していない。(22日付G1サイト、同アジェンシア・ブラジルより)

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