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《ブラジル》蚊が媒介する病気に注意=ミナスとリオは流行状態

デング熱などを媒介するネッタイシマカ(Aedes aegypt、Raul Santana/Fundação Oswaldo Cruz/Divulgação)

デング熱などを媒介するネッタイシマカ(Aedes aegypt、Raul Santana/Fundação Oswaldo Cruz/Divulgação)

 暦の上では秋のブラジルだが、気温が高く、雨も多いため、蚊が媒介する病気が急増中だ。ここ数日の報道で目立つのは、ミナス・ジェライス州でのデング熱とリオ州でのチクングニア熱だ。
 23日付G1サイトなどによると、ミナス州では、第1四半期のデング熱患者(真性患者と擬似症患者の合計)が11万5062人で、前年同期比で1千%超(11倍以上)という激増ぶりだ。
 月別患者発生数最多は3月の6万3696人で、3万3880人だった2月より88%増えた。4月の患者は22日現在2万5692人で、今年の累計は14万754人に至る。
 同州では、16年第1四半期の35万2014人はじめ、13年同期に24万4999人、10年同期も9万9249人の患者が発生。3年周期で流行が起きている。
 今回の流行は、サンパウロ州同様に、2型ウイルスに感染した患者の出現が原因だ。従来からある型とは異なるウイルスが蔓延し始めると、出血性デング熱の発症例が増え、死者も増える。同州では、15日までの時点で14人の死者が出ている他、感染の有無を検査中の死者もいるという。
 なお、第1四半期のジカ熱患者は455人で、昨年同期の7・3倍だ。同病患者は16年第1四半期の1万229人(年間1万3527人)以降、398人、62人と激減していたが、増加に転じた。チクングニア熱患者は1137人で、17年第1四半期9834人、昨年同期4255人と減少傾向にある。
 他方、リオ州のチクングニア熱患者は、1カ月間で6千人から1万3千人に急増している。
 リオ市の第1四半期の患者数は4291人(1月1681人、2月826人、3月1784人)で、昨年同期より2521人増えた。4月も最初の2週間で382人と報告されているが、実際の患者数はもっと多いと見られている。
 25日が国際マラリア撲滅デーのため、保健省は、第1四半期のマラリア患者数は3万1872人で、昨年同期の5万1076人より38%減ったと報告したが、蚊が媒介する病気の撲滅は、国と州、市が連携し、市民とも協力して進める必要があり、溜まり水をなくすなどの予防、啓蒙活動が不可欠だ。

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