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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《11》

「北米の方が日系人迫害酷い」

串間和子さんと夫の年純さん

串間和子さんと夫の年純さん

 2日目、4月11日朝、一行は宿泊したリトルトーキョウ(小東京)のミヤコ・ホテルで充実した和食バイキングの朝食。一行の串間年純さん(としのり、70、熊本県)は「全米日系人博物館では、もっといろいろ聞きたいことがあったのに、時間が短くて消化不良だった。ただ表現の自由を標榜している国だけあって、きちんと過去の出来事を展示しているのは凄いと思う」と展示に感心しつつも、もっとゆっくり見たかったとの不満をもった。
 串間さんは13歳の時に家族で移住し、サンパウロ州オーリーニョスに入り、野菜作りに従事した。「雨の日にトマトを収穫して坂道をかついで持って帰り、夜なべして選別して早朝にメルカード(市場)に持っていった。土地が悪いから人も雇えるような量は作れない。学校も行かないで、子供の頃からそうやって働いた。ほんと涙が出たよ。戦前の人はもっと、ものすごく苦労したと思うけどね」と思い出す。
 途中で野菜より利益の多い養鶏に切り替えた。「野菜は面白いけど、儲からない。鶏はいつも同じ顔をしていて面白くないけど儲けは良い。ただね、ある時気がついた。汚い鶏はだいたい良い卵を産むんだ。全ての力を卵に集中するから。だが、キレイな鶏はだいたい良い卵を産まない。人間の女も同じね。一生懸命働く女は見かけに気を使わない」とまとめた。
 せっかくリトルトーキョウに泊まったのに、近隣を観光する時間がない。残念ながらリベルダーデと比較したかったが、午前9時にはホテルを出発した。一行はバスでビバリーヒルズ、ハリウッド・ビジター・センター、チャイニーズシアターの方を観光した。

中原イベッチさんと姉マリアさん

中原イベッチさんと姉マリアさん

 一方、昼食時に一行の中原イベッチさん(60、二世)に感想を聞くと、「ロスは、2016年に山口県人会世界大会がここであった。その時、以来ね。私は平成元年に山口県人会から県費研修生で西京銀行に10カ月間研修にいった。すべてが面白かった。あの時に一緒に研修したロスの日系人と会えるかとおもって昨晩楽しみにしていたけど、会えなかったのが残念」とのこと。
 姉の中原マリアさんは「ブラジルでも日系人迫害は起きたけど、全米日系人博物館を見て、アメリカの方がもっと酷かったことが分かって、腹が立った。日本人はここでも我慢しているばかり。博物館を見て、山崎豊子の小説『二つの祖国』を思い出した」とコメントした。とはいえ、北米の日系人は政府に訴訟を起こし、損害賠償と謝罪を勝ち取ったという違いは大きい。
 この『二つの祖国』は1983年に発表され、NHK大河ドラマ「山河燃ゆ」の原作にもなった。主人公はロスの日系二世で邦字紙記者。真珠湾攻撃から東京裁判までの日米間の戦争に翻弄された日系二世の姿を描いた作品。まさにあのドラマの舞台がここだった。(つづく、深沢正雪記者)

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