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《ブラジル》“川の王”は食用禁止に=パンタナルのドウラード

ドウラード(Divulgação/Edemir Rodrigues/Secom-MS)

 ブラジル中西部のマット・グロッソ、マット・グロッソ・スル両州では、「川の王」の名で親しまれているドウラードを殺してはならないとの条例を出し、「川の王」の保護、保存に努めているという。
 前記2州とボリビア、パラグアイにまたがり、「パンタナル」という名で知られる世界最大級の熱帯性湿地には、約300種の魚が棲んでいる。中でも、ドウラードはその形や色合い、水上に跳ねる姿、体力があり、釣り上げるのにも時間がかかる事などから、「川の王」と呼ばれている。
 ドウラードはアマゾン川流域の名物料理の食材にもされているが、その数が減り、大きさも段々小さくなってきていたという。
 これを知る人達の働きかけにより、釣り人達が釣り上げた場合も、傷つけたりしないように気をつけて針を外し、出来るだけ早く逃がしてやらなくてはならない、言い換えれば、料理して食べたりしてはならないというルールが出来上がったというのだ。
 ドウラードが減ってきている事を示す統計的な数字はないが、2009年には、マット・グロッソ州のカセレス市がドウラードを保護するための市条例を出し、釣り上げた場合は、川に返す事にした。それでも、地元住民によれば、市内の川で釣り上げられるドウラードのサイズは、年々小さくなっているという。
 マット・グロッソ州では2012年にカセレス市に倣う条例が出ており、この時点で、食用などに供する事は出来なくなった。
 他方、マット・グロッソ・ド・スル州でも、コルンバー市が2013年にドウラードを殺す事を禁じ、今年1月には、同州全域がこの例に倣う事になった。
 そういう意味で、「川の王」はパンタナルの中での生物の多様性保護の象徴になったといえる。
 ドウラードはきれいな水を好み、昼間、行動するため、川の水が濁りやすい時期は、水がきれいな地域に移動するため、獲れる時期は地域によって異なる。
 この魚の美しさなどを知る人達は、種の保存のために殺す事を禁じ、釣り上げても川に返すよう命じた条例を歓迎しているという。マット・グロッソ州立大学のクルミル・セーザル・ムニス教授も、住民達が種の保存に好意的な事を喜んでいる。専門家はなお、乱獲などに伴い、絶滅の危機にある魚などに関する調査を継続している。(27日付G1サイトより)

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