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盛和塾ブラジル=ラ米経営哲学研究所に改名=事務所閉鎖、ゼロから再出発=「今後も日本的経営哲学広める」

手前左から山田代表世話人、関さん、後列左から松原新太郎さん、板垣さん

 京セラ創立者で、日本航空再建にも尽力した稲盛和夫氏が主催する経営勉強会「盛和塾」は、今年末で解散する。それを受け、「盛和塾ブラジル」(山田勇次代表世話人)は19日に聖市内の同事務所で会議を開き、今後の方針を決定した。同塾ブラジルは来年から「ラテンアメリカ経営哲学研究所」に改名し、再始動することになった。

 同塾ブラジルは、日本本部と同様に今年末まで活動を継続。月一度の勉強会も今年末までは開催する予定。日本本部の閉塾に伴い、ブラジルでも来年以降は塾名や稲盛氏名を使用できなくなる。
 現在のブラジル法人組織は登録抹消の手続きを始めており、来年からは「ラテンアメリカ経営哲学研究所」名で登録し直し、活動を再開する。
 現有資金は、稲盛氏の著書のポ語翻訳・刊行や事務所閉鎖にかかる経費に充てられ、残りは高齢者福祉施設「憩の園」に寄付、活動剰余金を全額清算する。憩の園は、稲盛氏が初来伯した際に寄付を行った縁のある施設。来年からの活動資金は、参加者から新たに募ることになる。
 現在の事務所は8月末で閉鎖。今後は当面、元代表世話人の板垣勝秀さんが自社の一部を無償で活動場所に提供する。
 同塾ブラジルには「代表世話人」という役職があったが、ラ米経営哲学研究所では「全員が学ぶという意味で平等な立場」とし、代表や幹部の役職を設けない方針。ただし事務的な処理は関秀貴さん(元代表世話人)が担当する。
 板垣さんは「資金も完全に清算してゼロから再出発する。盛和塾の名前から離れることで、ある意味、自由な活動ができるようになる。それを活かして、ますます日本的な経営哲学を広め、日系の地場企業ももっと取り込んでいきたい。ブラジルの現実により特化した経営哲学を編み出し、南米全体にも広げていければ」との展望を語った。
 稲盛氏は「他人では自身の経営哲学を完全には伝えられない」と考え、一代限りでの同塾解散を以前から表明していた。本人が87歳で高齢となり、体調面からも活動の存続が困難となったことから昨年末に、今年末での解散を発表した。
 同塾は、1983年に京都府の若手経営者が人生・経営の哲学を学ぼうと、同氏を招き勉強会を開いたことから始まった。現在国内外に104塾、約1万5千人の塾生を抱える。
 同塾ブラジルは、日本国外初の支部として93年に設立。昨年には25周年を迎え、現在は一世のみならず、二世や非日系も所属。聖市の他にクリチバ、ロンドリーナにも勉強会がある。
 年に一度日本で開催される「盛和塾世界大会」では、過去に山田勇次さん、二宮邦和さん、久枝俊夫さんの3人が最優秀賞を受賞している。

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