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《ブラジル》法定アマゾンの7月の伐採面積は3・8倍=「扇情的な解釈」と環境相

Ibamaが6月に摘発したマット・グロッソ州での違法伐採の現場の上空写真(Mayke Toscano/Gcom)

 【既報関連】国立宇宙研究所(Inpe)が衛星写真を使って解析した資料によると、7月の法定アマゾンの森林伐採面積は2254・8平方キロで、昨年同月の約3・8倍(278%増)だった。だが、リカルド・サレス環境相は「扇情的な解釈」との見解を明らかにしたと7~9日付現地紙、サイトが報じた。
 Deterと呼ばれる伐採監視システムのデータは、リアルタイムで国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)に送られ、同院職員が、違法伐採の摘発などを行う際の資料とされる。DeterのデータはTerraBrasilisという名前のWebプラットフォームで公開されており、国際的な研究機関も利用している。
 環境省が採用する森林伐採の正式データはProdesと呼ばれるシステムのもので、Deterはあくまでも警告用だが、Prodesのデータより詳細だ。また、Inpeの解析力は米国航空宇宙局(NASA)なども一目置いている。
 そういう意味で、6月の伐採面積が931・6平方キロで昨年同月比88%増、7月は278%増という警告は日々の研究の積み重ねで、データ改ざんの可能性は薄い。
 だが、サレス環境相は6月のデータに関し、それ以前に伐採されたものも含んでおり、6月の実績が過剰報告されたとの見解も表明していた。

木々をなぎ倒すために使われたトラクターと鎖(Mayke Toscano/Gcom)

 ボウソナロ大統領も、Inpeのデータは偽りで、政府機関でありながら非政府団体のサービスを行っていると批判。反論したInpeの所長を2日に解任させた。
 大統領は「元所長が偽のデータを公表してブラジルの印象を悪くした」と批判し、「新しい所長は公表前のデータを私に見せるべきだ」としている。また、環境相も、Inpeの元所長は「火に油を注いだから解任された」と表現している。
 だが、世界中に公開されているデータを見せなかったとの批判は的外れだし、環境保護区でさえ伐採が起きている事や、約90日間で150万本の木が伐採された事などを指摘するメッセージは他の団体からも発せられている。また、世界的に知られた科学者である元所長の解任は、NASAの理事からも「由々しき事」と評価されている。

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