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リオ市北部=バジン病院で火災が発生=入院患者11人が死亡=発電機のショートが原因か

13日の火災での救出作業の様子(Fernando Frazão/Agencia Brasil)

 リオ市北部にあるバジン病院で12日夕方、火災が発生し、13日正午現在で11人の死者が出る大惨事となった。13日付現地紙、サイトが報じている。
 リオ市マラカナン地区にあるバジン病院での火災は、12日18時30分頃、2棟ある病棟の内の第1病棟からはじまった。これらの病棟が建てられたのはそれぞれ、2000年と2018年で、建築物としては古いものではなかった。
 火災の原因は調査中だが、13日昼の段階では「発電機のショート」との見方が有力だ。病院側によると、火災が起こる前に少なくとも2度、電源が落ちていたという。
 火災発生に気づいた同病棟の入院患者や職員たちは、ただちに避難をはじめた。その中のある女性は、シーツをロープ代わりに使い、3階の窓から逃げるなど、火災発生直後の現場の人たちの慌てた様子が伺える。
 入院患者救出は、病院職員や消防士たちによって行われた。第1集中治療室の入院患者たちは19時30分には、病院脇の路上で救急措置を受けていた。第2集中治療室の患者もそれに続いた。病院職員ら224人は全員無事に避難した。
 だが、現場付近の電気が切られていたことや、火災に伴う黒煙がはげしくあがっていたため、救出作業は困難を極めた。火災は21時半頃に鎮火し、22時頃からは消防隊が電灯を使って病棟内の捜索活動をはじめた。12日22時過ぎの報道では「少なくとも1人が死亡」だったが、夜を徹した捜索活動により11人の遺体が発見された。
 死亡した人の身元は、13日15時までに全て確認された。犠牲者は全て96歳を頭とする高齢者で、ほとんどは煙による窒息死だったが、治療用の機材が外れて死亡した患者もいたようだ。
 避難した人々は病院前の路上に敷き詰められたマットレスで救急措置を受けた。重病者は当初、病院の隣の保育所に運ばれたが、103人いた入院患者の内90人は、その後、被害を免れた病棟や系列の病院など、9カ所に移送された。
 また、延焼や病院の壁倒壊などを恐れた近隣住民も大急ぎで避難した。近隣住民も、入院患者の救出を手伝っている。

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