ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》LGBTに保守系解釈?=大統領三男提唱後、パロディ相次ぐ

《ブラジル》LGBTに保守系解釈?=大統領三男提唱後、パロディ相次ぐ

保守派のLGBTを提唱したTシャツを着るエドゥアルド氏(自身のツイッターより)

 12日、ボルソナロ大統領三男のエドゥアルド下院議員が、同性愛者全般を指す英語イニシャルの略称「LGBT」に保守系の新解釈を提示し、物議をかもした。
 これはエドゥアルド氏のツイッターで公表された写真に端を発している。この日、エドゥアルド氏は、サンパウロで行なわれた会合「CPAC」(保守政治活動協議会)に出席し、その舞台裏で、黒いTシャツ姿で写真に写った姿を公表した。
 そのTシャツにはLGBTと書かれていたが、それは「レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスセクシャル」ではなく、エドゥアルド氏独自の解釈がほどこされていた。そこには「リバティ(自由)、ガン(銃)、ボルソナロ、トランプ(米国大統領)」と書かれていた。
 だが、この写真の評判は良かったとは言えず、ネット上には批判的な意見と、この写真のパロディが出回った。
 その中で最も話題になったのが「おい、Qを忘れてるぞ」というものだった。LGBTは時に、性的少数者を意味する「クイア」をQとして足して「LGBTQ」とする習慣がある。だが、反ボルソナロ派の人々に言わせると、この新解釈のLGBTQには「ケイロスが足りない」というのだ。
 ケイロスとは、エドゥアルド氏の兄フラヴィオ上院議員のリオ州議員時代の職員で、他の幽霊職員の給料が大量に口座に振り込まれ続けていたことで有名になったファブリシオ・ケイロス氏のこと。汚職撲滅を唱えて大統領に選ばれたはずのボルソナロ大統領、およびその一家の汚職疑惑の象徴とされる人物だ。
 また、ケイロス氏は長期行方不明になっていたことから「カデ・オ・ケイロス(ケイロス、どこだ?)」という言葉が流行語にもなっていた。今回、エドゥアルド氏のTシャツにケイロス氏がなかったことから、その言葉も冗談で利用された。
 他のパロディの中には「ラランジャ(L、直接の意味は「オレンジ」だが幽霊職員の隠語。ケイロス氏のあだな)、ボスタ(B、悪い)、ガド(G、家畜。反ボルソナロ派にとってのボルソナロ支持者の呼称)、テラ・プラノ(T、平面の地球。ボルソナロ家が心酔する極右思想家オラーヴォ・デ・カルヴァーリョ氏が唱える地球平面説のこと)」とするものもあった。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 東西南北2020年10月16日 東西南北  サンパウロ市の市長候補で、現時点の世論調査で支持率トップのセルソ・ルソマノ氏が、13日に開かれたサンパウロ州商業協会の会合で、「クラコランジア(麻薬常習者の密集地区)の路上生活者は入浴しないからコロナに対する抵抗力がより強い」と発言し、物議を醸した。入浴とコロナへの抵抗力との […]
  • 東西南北2020年10月14日 東西南北  12日の「子供の日」直前の10日、新型コロナの感染拡大で3月21日から営業を停止していたサンパウロ大都市圏の伝統的な遊園地シダーデ・ダス・クリアンサスが営業を再開した。サンパウロ大都市圏と他の5地区は外出規制が第5段階中の4番目の「緑」になり、文化施設などの営業再開が可能とな […]
  • 特別寄稿=激戦となったサンパウロ市議会選挙=55議席に候補者2千人=サンパウロ市在住  駒形 秀雄2020年10月14日 特別寄稿=激戦となったサンパウロ市議会選挙=55議席に候補者2千人=サンパウロ市在住  駒形 秀雄  11月15日投開票でブラジル各市町村の首長と議会(議員)の選挙が行われます。  4年に1度の今回の選挙は、新型コロナウィルスのパンデミック下での選挙なので、集会などの選挙運動は行われず、従来と相当異なった選挙結果が出ると思われます。  私共に身近なサンパウロ市議会 […]
  • サンパウロ市市長選=今後の鍵握る選挙放送開始=持ち時間豊富なコーヴァス=ルッソマノは逃げ切り狙い=ネットで巻き返すかボウロス2020年10月10日 サンパウロ市市長選=今後の鍵握る選挙放送開始=持ち時間豊富なコーヴァス=ルッソマノは逃げ切り狙い=ネットで巻き返すかボウロス  9日、全国で市長選の選挙放送が始まった。投票日の3日前まで毎日テレビとラジオで放送される、投票者への影響力が強い放送の開始で、選挙戦がどう変わっていくかが注目されている。9日付現地紙が報じている。  選挙放送は、9日から11月12日まで続けられる。放送が行われるのは […]
  • 《サンパウロ市市長選》テレビ討論会相次ぎ中止に=ルッソマノ候補に有利な展開に2020年10月8日 《サンパウロ市市長選》テレビ討論会相次ぎ中止に=ルッソマノ候補に有利な展開に  サンパウロ市市長選に伴う恒例のテレビ候補者討論会が続々にキャンセルされており、支持率1位のセルソ・ルッソマノ候補(共和者・RP)以外の候補者を苛立たせていると、7日付現地紙が報じている。  討論会のキャンセルは、9月28日にSBT局がコロナ禍を理由にキャンセルと発表 […]