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《ブラジル》消防士が火災を起こした?=パラー州で本末転倒な捕り物劇

PSAでの家宅捜索で書類を運び出す市警警官達(Divulgação)

 パラー州サンタレン市の環境保護区で9月に起きた火災の関連で、同地の非政府団体(NGO)に対する家宅捜索が26日行われ、関係者4人が逮捕されたと26、27日付現地紙、サイトが報じた。
 市警の「フォゴ・ド・サイレ作戦」は、9月14日にアウテル・ド・ションの原生林で起きた火災関連の捜査を基に行われた。火災は3カ所で発生し、ポンタ・デ・ペドラスの住宅地の傍まで広がった。消火活動にはNGOのブリガーダ・デ・アウテル・ド・ション(BAC)や地元の消防隊、陸軍も参加。近づくことが困難な場所で携帯電話も使えないため、消火活動は難航した。16日はヘリの応援も得て、17日に鎮火した。
 出火原因は市環境局などが捜査していた。その過程で、国際的なNGOのWWFの資金が不正な形で、BACやアキフェロス・アウテル・ド・ション研究所(IAAC)、プロジェト・サウーデ・エ・アレグリア(PSA)の三つのNGOに流れていた疑いが浮上したという。
 タパジョス川沿いのアウテル・ド・ションは風光明媚な土地で、環境保護区での不動産建設や分譲を願う不動産屋が常に狙っている。連邦政府は同地区の森林破壊には環境NGOが加担していると批判していた。
 今回の逮捕者は、9月15日早朝から消火活動を始めたと語っていたBAC所属の消防士ら4人だ。市警のジョゼ・ウンベルト・メロ・ジュニオル警部によると、消防活動に従事するNGO関係者がWWFに森林火災の画像40件を7万レアルで売りつけ、それを利用したWWFは法定アマゾンの森林火災撲滅資金として50万ドルの寄付を得たという。
 WWFの会計処置にはIAAC関係者が雇われているが、7万レは消防活動のための資材購入費だったと釈明。他のNGOも容疑を否定しているが、市警側は、BACら3団体は互いにサービス契約を取り交わし、水増し請求した上、全ての金を正当な用途で使用したとする書類を偽造。WWFは偽造書類に基づいて送金していたという。
 ボウソナロ大統領やリカルド・サレス環境相は8月に、NGOが金目当てに法定アマゾンでの環境犯罪を起こしていると発言し、顰蹙(ひんしゅく)を買った。今回の摘発は、政府関係者が発言の正当性を主張する理由に使われそうだ。

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