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イラン政府がブラジル外務省に事情説明求める=司令官殺害の米国支持で=イスラエルも消極的な中=ブラジル軍部は中立を希望

イランのロウハニ大統領(Fotos Publicas)

 【既報関連】イラン革命防衛隊のカシム・ソレイマニ司令官がイラクのバグダッドで殺害された件で、ブラジルが米国を支持する姿勢を示したことについて、イラン政府が5日、事情説明を求め、ブラジルの責任者を呼び出していたことが明らかとなった。7日付現地紙が報じている。

 ブラジル外務省は4日、イラクの米国大使館が襲撃を受けたことに関して、「テロへの戦いを支持する」との意向を表明したが、3日に行われた米軍のドローン機によるソレイマニ司令官爆撃に関しては何も言及しなかった。
 この行為は、ブラジル外務省による米国支持だと国際的にも判断された。それは、6日に行われたボウソナロ大統領の「ソレイマニ氏は将軍ではなかった」との発言で後押しされた形となった。
 イラン駐在ブラジル大使のロドリゴ・アゼヴェド氏は現在休暇をとっているため、5日のイラン側外交官との会談には、渉外担当のマリア・クリスチーナ・ロペス氏が代わりに出席したという。
 今回のソレイマニ司令官の爆撃死は、イランのみならず、イラク国内でも大きな問題となっている。当初、ソレイマニ司令官率いるイラン革命防衛隊と米国軍は共に、イラク国内で問題となっていたテロ組織の「ISIL」対策のためにバクダッドに駐留していた。だが、今回のソレイマニ司令官の殺害後、イラク国内では米軍の撤退を求める声が強まり、同国議会でも5日に米軍撤退案が承認された。
 だが、今、イラクから軍を撤退させてしまうと、米国の中東でのテロ対策の面目が丸つぶれになってしまうため、トランプ大統領はイラク政府に圧力をかけはじめている。
 今回のソレイマニ司令官殺害に関しては、「極右親米派」ということで米国に協力するのではないかと見られていたイスラエルのネタニヤフ首相さえ、「わが国の問題ではなく、米国の問題」として、慎重な姿勢を示している。
 そうした状況の中で、ブラジルが米国の支持に回るのか否かは、国際的にも注目されるところだ。
 ボウソナロ大統領の親トランプ派ぶりは国内外で知られるところだが、ブラジル軍は伝統的に、国際的な紛争には「関与しない」という立場をとっている。
 前大統領府秘書室長官のカルロス・アルベルト・ドス・サントス・クルス氏と、マイナルジ・サンタローザ前大統領府戦略問題担当局長という陸軍の大物(二人共、退役大将)は5日、今回のイラン問題に関して「中立であるべき」との立場を表明している。

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