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みんな、昔は子供だった

 10、14日付ブラジル国内ニュースサイトに、マラニョン州内陸部の町の子供達の事を扱った記事が出た▼10日の記事は、プレジデンテ・ドゥットラという人口4万7千人の町の道路でサッカーをやっていた子供達が、隣人の家に飛び込んだボールを取り上げられ、どうやったら返してもらえるかを相談しようとして警察署を訪ねたところから始まる。子供達が署を訪ねてきた理由を知った警部は、自分も子供の頃、道路で遊んだ事などを思い出しながら、どんなボールだったかを尋ねた。「古くてベコベコだけど唯一のボール」と語るのを聞いた警部は、ボールをプレゼントしようと決意。軍警同伴で店に行き、真新しいボールを買ってもらった子供達が署に戻り、警部に感謝した時の写真はインターネット上で一気に広まった▼その後、近所の空き地が子供達のサッカー場として提供され、子供達も手伝って草刈などをやっているというのが14日の記事だ。そこには、ボールを取り上げた隣人は地域の人達も大好きな良い人だが、自宅の前を遊び場にされるのを快く思っておらず、取り上げたとも書かれていた▼両方の記事を読んで考えさせられるのは、自分も子供の頃に道路で遊んだ事や、ボールを取り上げられたり、怒鳴りつけられたりした経験のない子供はまずいない事などを思い出した警部の態度だ。現在は道路で遊べない町や遊べない道路が多く、同じ経験の共有は難しい。だが、子供達が警察を訪ねた事に驚き、自分が子供だった頃を思い出した警部の姿から、大人も昔は子供だった事や、子供を叱ったりする時は「自分が子供だった頃の事を思い出せ」という躾や教育の原則の一つが思い出された。(み)

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