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現実を見ないリーダーの怖さ

 24日、ボウソナロ大統領が再び、知事や市長達が採用した新型コロナ対策を批判、国内外から非難の声が上がった。
 「高リスクの高齢者への外出制限はわかるが、低リスクの子供などへの休校措置や商店閉鎖などは必要ない」とし、感染拡大抑制のための外出自粛措置や交通機関の制限などを批判したのだ。
 外出自粛措置は、採用した時期により感染拡大抑制効果に差がある。死者が中国を超えたイタリアよりも速く、62時間で感染者が倍増しているブラジルでは遅過ぎる位だ。
 世界中で外出自粛措置を採り、感染拡大抑制を図る中、大統領の口から出てくるのは「経済を止めてはならない」「自分は運動選手だったから、感染しても軽い風邪程度で済む」などの的外れな発言ばかり。
 「感染者の9割は無症状」と主張して外出自粛措置は解くべしとの発言も、感染者や死者が急増している現実や、一人でも多くの患者を救おうとする医療関係者、感染拡大抑制に努める保健相や知事達の努力を無視したものだ。
 体育は得意だが理数系は不得手な大統領でも、「ねずみ算」という概念はわかるだろう。そのねずみ算で患者数が今増えている。それを止めるには、皆が隔離状態に入って、感染者と接して感染したり、人にうつす可能性を減らすしかない。
 だからこその外出自粛や隔離措置なのに、国際保健機関(WHO)や保健省の勧告に背き、自分を支持する民衆デモと大量に接触したのも、この程度の認識だったからだろう。24日の発言は、訪米団の仲間の大半が感染者入りしても、本人の心中は何も変わっていない事を示した。
  同日は、WHOが次の流行の中心とみている米国のトランプ大統領も、「復活祭には国の封鎖措置を解きたい」と言い出した。国のリーダー達がこれでは感染拡大は長引くなと、改めて危惧感を抱いた。(み)

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