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《ブラジル》新型コロナ感染症=患者本人が「外出自粛」を推奨=辛い体験通して隔離の重要性強調

 【既報関連】新型コロナウイルスの感染が広がり、連邦政府の言動と知事達の採る方策の食い違いなどが物議を醸しているが、実際に感染し、苦しんだ患者達が、自らの体験を通して隔離の必要性などを訴えている。
 26日付G1サイト掲載の証言者の一人は、ゴイアス州リオ・ヴェルデ在住のヴェラ・ルシア・フェレイラ氏(44)。自分が感染するとは思ってもいなかったヴェラ氏は、乾いたセキと頭痛の後、発熱もみたため、医療機関と連絡を取り、検査を受けた。結果は陽性で、「単なる風邪ではない。きちんと治さねば」と言われた彼女は、自らの死以上に、同居していた家族(父親、夫、子供達)への感染が起きる事を怖れ、14日間の隔離生活を送った。
 25日に最初の死者が出たペルナンブコ州(確認は26日)在住の弁護士レナタ・ベレンゲル氏(30)は、コロナ感染症は全ての年齢層の人を襲いうる事を強調し、外出や人々との接触を避けるよう勧めている。
 幼い頃からスポーツになじんでいた彼女は、リオやレシフェでカーニバルを楽しんだ直後、起き抜けに頭痛とあちこちの痛みを感じた。だが、疲れか風邪だと思った彼女は、フォルタレーザでの学会に出席。団体での観光旅行に参加後、セキや鼻水も出たが、1日で収まったので、帰宅後も仕事の関係でサンタカタリーナに旅行した。
 だが、帰りの飛行機で息苦しさなどを感じ、何かおかしいと実感。接触した人の中に欧州に旅行した人がいた事を知り、病院で診察を受けた後、自宅療養に入った。検査結果は陽性で、州保健局が接触者や出かけた場所などを質問。ネットや電話で容態を案ずる人もいたが、軽率な行動をして皆を危険にさらしたと責める人もいたという。
 レナタ氏の症状はやや強めだったが入院は不要だった。彼女は、不用意に外出して感染したり、他人にうつしたりしないよう勧めている。
 ボウソナロ大統領は24日も外出自粛令を批判し、経済活動の再開と日常生活に戻る事を訴えたが、エコノミストや元大統領、元閣僚、中銀理事らは、「今、コロナ感染症を抑制しなければ、経済はより悪化する」「経済目標実現より人命救済を優先すべきだ」と声をそろえて訴えている。
 なお、米国では、コロナウイルスの感染拡大で先行きに不安を感じた企業が解雇を始めたため、先週だけで328万人が失業保険申請を行った。先々週は28万2千人だから急増ぶりがよくわかる。そういう意味で、ブラジル連邦政府が雇用維持を図ろうとしたのは正解だが、方策は熟慮が必要だ。

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