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《ブラジル》コロナの感染拡大率は48カ国で最大=最初の死者確認から40日後も続く死者急増傾向

社会的隔離を難しくする、緊急援助金を引き下ろすために出来た長蛇の列(Prefeitura de Caruaru)

 【既報関連】新型コロナウイルスによる最初の感染者が確認されてから65日目、最初の死者が出てからでは45日目の4月30日、ブラジル国内紙やニュースサイトが、ブラジルは他の国々よりも感染の広がり方が激しく、1日あたりの死者数がまだ増え続けていると指摘する研究結果を報じた。
 英国のインペリアル・カレッジ(IC)が4月29日に発表した48カ国の状況分析によると、ブラジルでは1人の感染者が2・81人に感染を広げており、48カ国で最も多い。1人からの感染者数が多いのは、アイルランド2・24、メキシコ1・95、ポーランド1・78、ペルー1・55、ロシア1・52など。最低はギリシャの0・41だ。
 このデータは、ブラジルでの感染拡大のペースが速い事や感染の連鎖を断ち切れていない事を明らかにしている。4月29日のブラジルの感染者は1日で6276人増え7万8162人、死者も449人増の5466人となった。
 だが、ブラジルの感染者や死者数は、検査対象が限定されている事や、死因不明の死者やコロナ感染が死因と見られている死者が多い事からもわかるように、実態からかけ離れており、最低50万人が感染しているはずという専門家もいる。
 ブラジルは最初の死者発生後の1日毎の死者数の推移でも突出しており、死者数の伸びが早い上、40日を過ぎてもグラフの角度が変わっていない。ICは、ブラジルでは今週中に5千人以上の死者が出る可能性を指摘。米国の死者は1万3千~5千人の予想だが、同国の感染拡大は既に減速中だ。
 ICは感染症の統計調査には実績があり、英国が社会的隔離政策を採用したのもICの進言を受けたものだ。ICは、社会的隔離政策の緩和条件に、集中治療室が充分にある、死者数減少が2週間以上続く、1人の感染者からの感染者数が1・1以下、感染を避けるための保護具や検査が確保されている、感染拡大が起きていないかを監視するシステムがあるの5項目を挙げている。
 ブラジルではどの項目も満たせていないのに、隔離緩和が話題となっている。厳格な感染予防策を採用し、緩和にも慎重だったドイツでも緩和後は感染者数が再び増加に転じているし、ブラジルで一部緩和を行った州や市でも、感染者急増を見ている。
 そういう意味で、ボウソナロ大統領が隔離緩和を説く姿勢は、国際的な懸念の種だ。ネウソン・タイシ保健相は4月29日、隔離政策を決めるのは知事や市長としつつ、感染拡大が続く間は緩和すべきではないとの見解を表明。「感染拡大のピークがいつかは誰も知らない」とも語った。

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