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クロロキンは特効薬にあらず=ボウソナロ氏らは固執するも

クロロキンとヒドロキシクロロキンの錠剤(Marcelo Casal/Agencia Brasil)

 【既報関連】ボウソナロ大統領やその支持者達が新型コロナウイルスの特効薬として承認するよう働きかけている、クロロキンとその派生品のヒドロキシクロロキンに関する最新の調査結果が発表された。
 11日付の米国の医学誌『ジャーナル・オブ・ゼ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(通称Jama)』に掲載された調査は、ニューヨーク市とその周辺の25の病院に入院中のコロナ感染者1438人を対象としたもので、3月15~28日に臨床試験が開始された。
 患者は四つのグループに分けられ、第1グループの735人には抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンと抗炎症剤のアジスロマイシンが与えられた。第2グループは271人で、ヒドロキシクロロキンのみを投与。第3グループの211人にはアジスロマイシンのみが与えられ、第4グループの221人にはどちらの薬も与えられなかった。
 臨床試験は4月24日まで行われ、この時点でも入院していた患者は45人いた。
 グループ毎の致死率は、第1グループ25・7%、第2グループ19・9%、第3グループ10%、第4グループ12・7%だった。
 数字の上では、第1グループの致死率が高いとの印象を受けるが、調査員達は、患者の重症度や既往症の有無などを加味すると、どのグループの致死率も有意な差はないという。
 クロロキンがコロナ感染症の特効薬とはいえない事は、ニューヨーク市の患者1376人を対象として行い、英国の医学誌『ザ・ニュウ・イングランド・メディシン』に先週掲載された臨床試験でも報告されている。


 4月末には、米国の国立アレルギー・感染症研究(Niaid)が、コロナ感染症患者へのヒドロキシクロロキンとアジスロマイシン併用に反対する意向を示していた。
 エミリオ・リバス病院の感染症専門医でブラジル感染症専門医・感染症学者協会顧問のレオナルド・ウエイスマン氏は、これらの調査の結果を踏まえ、「コロナ感染症に対する薬効が明らかではない薬を使用する際は、副作用などにも細心の注意を払う必要がある」と改めて警鐘を鳴らした。
 ヒドロキシクロロキンの真の有効性証明には、医師にも患者にもどの薬を投与しているかを伏せた上で対象群を作り、病状改善率や致死率などを調べる必要がある。(12日付G1サイト、同フォーリャ紙などより)

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