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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(254)

 まずはじめは現在あやまって呼ばれている犯罪規定、これは、刑期が始まる以前の規定だ。2番目は犯罪規定そのもの。3番目は罪あるいは刑の宣告の規定。問題なのは2番目の犯罪規定だ。法令によれば最重刑の場合、告発された日から計算される。大統領令432号によると、最重刑の刑期は5年で時効は12年、1962年4月までだ。

 6章‐後の補足された令によって、最重刑が5年から3年になった。補足令ではなにも規定が記されていないが、他の刑法典に従うべきで、最重刑は2年以上、4年以下で時効は8年となる。

7章‐犯罪規定の期間は告発を受けた日から、あるいは補足令が承認された日から、つまり、補足令はあの女神ペネロペが苦多くして、実り少ない無駄な時間を根本的に取り戻すための犯罪規定なのだ。

8章‐犯罪の構成要素、状況についてはヴァルガス新国家体制時代も1946年憲法改正の時代も変わりがない。刑期やどの刑罰かは検事が決める。被告のために一番いい方法。つまり、1953年の法令、補足令と同じ刑か軽いほうを選ぶ。大統領令の12年の時効が8年に縮まる。だが、はたして補足令が起用できりのだろうか?

9章‐補足令を作成した法律家に問い合わせた結果、可能ということがわかった。補足令は犯罪規定になんら影響しないという結論を得た。

10章‐結果は以下の通り

1.時効は8年 

2.期間は1950年4月の受けた日から計算する 

3.補足令により無罪確認。必然的結果、この補足令の恩恵は同じ様な

 状況にある他の被告に正式に伝達すべきと考える。

 結局、判事はこの時効によって、無罪を証明、自動的に全ての被告人が無罪となったのだ。

 被告人の数の多さではブラシル歴史上初めての司法裁判で、ビッグニュースとして取り上げられた。1958年6月28日の「オ・エスタード・デ・サンパウロ」紙は「検察局は臣道聯盟の訴訟時効について問う」と題して、意見の要点を記事にした。

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