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現場の人達は必死なのに…

ワクチン開発に励む中国の製薬会社の研究者(15日付G1サイトの記事の一部)

ワクチン開発に励む中国の製薬会社の研究者(15日付G1サイトの記事の一部)

 ジョアン・ドリアサンパウロ州知事が、ブタンタン研究所と中国企業が予防接種ワクチンの治療検査(治検)と生産で提携と発表した。
 コロナ禍は「予防接種か特効薬が出来るまで終わらない」とされ、開発プロジェクトは130以上あるが、開発には治験が不可欠だ。ブラジルではイギリスのオックスフォード大学が開発中のワクチンの治験も行われる予定で、2種のワクチンの治験と生産に関わる事になる。
 だが、ドリア氏がブタンタン研究所が治験と生産を担当と公表すると、歓迎や称賛の声と共に、「中国には溢れるほど人がいるのに、何でブラジルで治験をやるんだ」「左の奴らを実験台にしろ」との声が上がった。
 これらの言葉に触れた時、憤りと悲しさが同時に来た。研究者は第2、第3の波が来る前にと、寝る間も惜しんで開発に励んでいる。伯国が選ばれたのは、感染が拡大中の国で治験を行うと早く結果が得られ、開発も加速化出来るからだ。
 15日には、中国企業が開発中のワクチンで9割の人に抗体が出来たとの報道もあった。1日も早い安全性や有効性の確認と速やかな実用化は、医療従事者や患者、遺族の望みでもある。
 16日にはブラジル初の重症コロナ患者が105日を経てようやく退院した。だが、こういった患者や家族、遺族の苦しみ、悲しみは共有出来ないのかと思うと、悲しいし、周りの人への感染を怖れる医療従事者達の思いも知らず、彼らのための宿舎に放火した人がいた事も思い出す。
 自分の考えや基準に合わない人を切り捨てる事は簡単だ。だが、それでは新ワクチン開発などは進まない。ドリア知事や決断を非難する人は、予防接種を受ける事も拒むのだろうか。(み)

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