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《ブラジル》大統領が保健相代行と環境相の残留宣言=日増しに解任圧力が高まる中

パズエロ代行(Jose Dias/PR)

 ボウソナロ大統領は16日、解任圧力が高まっているエドゥアルド・パズエロ保健相代行を残留させる意向を示した。当のパズエロ代行は、国の安全衛生の権威にクロロキンを推奨させるべく迫っていると、17日付現地紙などが報じている。
 コロナウイルス感染で自宅隔離中のボウソナロ大統領は16日、毎週木曜定例のネット生放送で、パズエロ代行とリカルド・サレス環境相の二人を「とてもすばらしい」と賞賛し「残留させる」と明言した。
 パズエロ氏とサレス氏の2人は現政権中で最も評判の悪い大臣であり、このところ辞任を求める声が各所から相次いでいる。とりわけパズエロ代行には、医療の専門知識を持った正式な保健相が2カ月も不在で、彼が事実上の責任者である間に世界第2位のコロナ死者7万7千人を出す現状になってしまった責任を問う声が強まっている。世論調査では、医療経験のない現役軍人の同代行の手腕に不満を示す人が8割以上になっている。

 それは11日に最高裁のジウマール・メンデス判事が行なった「保健省がこのまま専門家をつけないなら、軍はジェノサイド(虐殺)に加担していると言わざるを得ない」との発言につながり、ここからパズエロ氏解任の声が一気に高まり、大統領にも交代圧力がかかっていた。それに対する返答が、今回の残留コメントだ。
 一方、当のパズエロ代行は現在、国の安全衛生の権威であるオズワルド・クルズ財団(Fiocruz)に対し、クロロキン、ヒドロキシクロロキンをコロナ治療薬として推薦するよう迫っているという。本来、抗マラリア剤のこれらの薬は網膜への障害や心臓への負担などの副作用が強く、国によっては服用が禁止され、世界保健機関(WHO)も実験を止めさせている。
 Fiocruzで伝染病担当のクラウジオ・マイエロヴィッチ氏は「クロロキンを推奨する科学的根拠がない」として反対の立場をとっている。

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