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《ブラジル》セントロンからDEMとMDB離脱=中心2党が足並み揃え=大統領には痛恨の展開

ロドリゴ・マイア議長(Jose Cruz/Agencia Brasil)

 連邦議会内の中道勢力「セントロン」(別名blocão)から、中心的な存在だった民主党(DEM)と民主運動(MDB)が離脱したことが明らかとなった。ボウソナロ大統領が急接近していることで話題を呼んでいるセントロンだが、影響力が強い2党の離脱により下院の議員数が221人から158人が激減し、議会調整がより困難なものとなった。28日付G1サイトなど報じている。
 セントロンは、この2党が離脱する前までは513人の議席のうち221人と、全体の約40%を誇る勢力だった。それが故に、大統領罷免を避けることを目的に、ボウソナロ大統領が接近していた。
 だが今回、DEM(28人)とMDB(35人)が離脱することによって、人数は158人となる。この数では議席の3分の1にも満たない。加えてDEMはダヴィ・アルコルンブレ、ロドリゴ・マイア上下院長の所属政党であり、MDBは以前は歴代の上下院長を生んできている。そもそも現在のセントロンを2014年に結成したのは同党のエドゥアルド・クーニャ元下院議長だ。
 現状、セントロンは進歩党(PP)、自由党(PL)、社会民主党(PSD)、ブラジル労働党(PTB)、連帯、プロス、アヴァンテの7党となる。
 今回、この2党が離脱する原因となったとされるのが、基礎教育開発基金(Fundeb)の憲法改正案(PEC)の投票を、ボウソナロ大統領の命を受けたセントロンのリーダー、アルトゥール・リラ下議(PP)が投票中止を呼びかけ、セントロン系の政党に談合を申し込もうとしていたことだ。

 これに対し、マイア議長に近い勢力のDEMやMDBの議員たちがこぞって反対した。FundebのPECの投票結果は442対7という、大統領にとって屈辱的な数字となっている。
 これに加えて、セントロンが両院予算委員会において、最大派閥になることを問題視する声があがっていることも要因だと言われている。同委員会では、DEMやMDBが抜けても派閥として最大議席になると見られている。
 セントロンはかねてから利権重視で汚職が尽きない勢力であることから、国民の不信感も強い。MDB所属の、次期議長候補とも呼ばれているバレイア・ロッシ下議は「国のためになることをしたい」と主張し、MDBのセントロン離脱の理由をほのめかしている。
 リラ氏とロッシ氏は来年2月の下院議長選での対決も予想されているが、マイア議長は「下院議長選を意識しての離脱ではない」と語っている。
 今回のセントロンの分裂はボウソナロ大統領には痛手だ。大統領は所属の社会自由党を離脱。同党からの支持も二分されたものとなっている上に、自身の新党・ブラジル同盟の結党手続きも大幅に遅れている。大統領にとってセントロンは、罷免を避けるという意味で命運を握る存在になっている。

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