fbpx
ホーム | ブラジル国内ニュース | 《サンパウロ市》10月8日から課外授業を再開=正課授業は11月3日から=教育現場からの意見を尊重

《サンパウロ市》10月8日から課外授業を再開=正課授業は11月3日から=教育現場からの意見を尊重

17日のコーヴァス市長(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

 17日、ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長が、サンパウロ市の学校での対面授業再開に関する会見を開いた。当初予定していた10月7日からは課外授業のみを再開し、正式な授業(正課授業)の再開は11月からとした。17日付現地紙、サイトが報じている。
 ブラジルでは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、3月から全国的に学校を閉鎖していた。途中で遠隔授業もはじまったが、参加できない生徒が多くいたこともあり、対面授業の再開を望む声が出ていた。
 サンパウロ州のジョアン・ドリア知事は当初、9月7日に学校を再開させようとしていたが、外出自粛緩和のレベルが3に到達しない地域が残っていたために断念し、目標を10月8日に定めていた。現場の教師や州民からは「10月でも時期尚早」とする声が大きかったが、11日に州全体の緩和レベルが3に到達したとの見解が表明されたため、聖市の学校再開がどうなるか注目を集めていた。
 コーヴァス市長は16日に、年内に市内の学校の授業を再開する方針を決め、17日の会見で詳細を説明した。
 同市長は、授業再開日の目標とされていた10月7日は「課外授業のみ再開」すると説明した。課外授業とは、全員が行う正規のカリキュラム以外の活動で、スポーツや語学、音楽、レクリエーション、障害者用授業などがそれにあたる。サンパウロ市の場合、市立の保育所やプレ・エスコーラ(幼稚園の年長クラスに相当)の生徒への障害者用授業は、青少年センター(CCA)で行っている。
 同市長は、11月3日からは正規のカリキュラムの対面授業も再開することを考えている。この場合、学力試験などの対象となり、来年は別の課程(学校)に変わることが想定される学年(高校生なら3年生、9年制の学校なら、中学課程最終学年の9年生と小学課程最終学年の5年生)が優先される。

 対面授業の履修は、高等教育(大学以上)だけが必須で、基礎教育課程(0歳から17歳)は必須とはしない方針だ。
 なお、長期間の学校の閉鎖に伴い、1月の休みを返上するのでは、という噂が流れていた。この点に関しては、サンパウロ市はまだ方針を決めていないという。
 コーヴァス市長はサンパウロ市の現状について、「コロナの外出自粛規制が厳しい方に逆戻りすることもなく、感染者、死者、共に減っている」とし、「医療部門の判断による注意事項を遵守しながら、授業に戻ることにする」との見解を語った。
 同市長によると、ABC地区がすでに発表していた「授業再開は2021年から」との路線に同調することも検討したが、サンパウロ市教育局や同保健局からの「再開を来年まで先延ばしするのは得策ではない」とする意見を尊重したと。
 とりわけ、教育の専門家からは「授業日数が少ないことは青少年、特に、社会的弱者の家庭の子供に良くない」との懸念の声も多く聞かれていた。ブラジルは、ピークと呼べる時期が明確でなく、感染爆発が長引いたため、対面授業数が世界で最も奪われた国の一つとなっている。
 サンパウロ市はこの日、市内の学生や生徒を対象とし、コロナウイルスへの感染の有無を確認する調査の結果も発表した。今回の調査は、今月の1~3日に6千人を対象にして行われた。サンパウロ市内の学校に在籍し、抗体ができていた生徒は、州立校で17・2%、市立校で18・4%、私立校では9・7%だった。また、「症状が出ない」無症状の生徒は、州立校で64・1%、市立校で66・4%、私立校で70・3%いた。
 無症状患者が多いことは現場の教師たちが授業再開をためらう原因の一つで、授業再開後、気づかない内に集団感染が起きてしまう可能性が否定できない。また、無症状の子供たちが感染拡大に果たしてきた役割は予想以上に大きいと考えている専門家も少なくない。

image_print

こちらの記事もどうぞ