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他人の世話も経済も自分の健康あってこそ

IMFの見解を報じた8日付G1サイトの記事の一部

IMFの見解を報じた8日付G1サイトの記事の一部

 コラム子が7月に手術を受け、理学療法士や看護師の働きを病院で身近に見た時、介護をする人は自分が健康である事が必要だとの思いを再確認した。精神や肉体が病んでいる人が他人の世話をするのは難しい。これは、障害や持病がある人は他者の痛みや苦しみを理解出来ず、介護出来ないという意味でない。
 幼少時の怪我が原因で下半身不随となった女性の周りに様々な悩みを抱える人が来る例や、部活指導中の事故で車いす生活となった男性が多くの人を癒す詩や絵を送り出している例もある。彼らの共通点は心や魂が健やかな事だ。だが、寝たきりの人や車いす生活の人の介護には、肉体的な健康や体力が必要だ。
 他方、8日付ブラジル紙サイトが伝えた、ロックダウンや社会的な距離という方策でコロナ感染症拡大を早期に抑制した国は、世界的な景気後退の影響が少ないとの世界通貨基金(IMF)の見解にも共通点を感じた。
 IMFは「健康上のリスク軽減は、強く、持続可能な経済に戻るための前提条件」とし、感染症リスクを早期に取り除いた国ほど経済活動の回復が早いという。ただ、先進国と貧困に苦しむ国や新興国には抑制期間を乗り切るための体力に差がある事も述べている。
 ブラジル政府が行っている失業者や母子家庭の母親などへの緊急支援は、経済的な健康、体力を得させる方策だ。感染拡大を防ぐ一方、社会全体の基礎体力を高め、コロナ禍に対応出来る力をつけさせられれば、個人や企業の負債減や速やかな経済活動再開を可能にする。
 健康リスクをきちんと抑制せずに経済活動を再開したブラジルは、今も感染症に悩み、景気後退にも陥ったが、強力なロックダウンを行い、第2四半期にプラス成長に転じた中国などはIMFの見解を実証している。(み)

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