あと2週間と少し経てば、いよいよ全国市長選だ。サンパウロ市はもちろん気になるが、2年後の大統領選、連邦議員選挙を占う意味で、全国的な動きがコラム子的には気になるところ。
そこで「少なくとも各州都くらいは」と思い、グローボのニュースで報じられている情報をもとに傾向を分析してみたのだが、一つの大きな事実に気がついた。
それは、政権与党のはずの社会自由党(PSL)から、ひとりも州都の市長が生まれそうにないことだ。2018年の下院議員選の前までは、議員のほとんどいなかった零細党PSL。ボルソナロ氏ひとりのカリスマだけで、労働者党(PT)とほぼ同数の下院最多党となったのだ。
それだけではない。各州で圧倒的得票数を獲得してトップ当選したのもPSLの議員だった。
その政党が、いくらボルソナロ氏が離党したからといって、州都の当落線上にある候補がだれもいないという事実には驚かずにはいられない。
同党はその下院議員選挙の結果、選挙放送の時間も豊富にあるはずなのだが、それも全く功を奏していなさそうなのだ。