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《記者コラム》ミンクから新型ウイルスの変異体が拡散?

ミンクの殺処分について報じたCNNブラジルの記事の一部

ミンクの殺処分について報じたCNNブラジルの記事の一部

 日本では新型コロナウイルスの第3の波、欧州ではロックダウン連発、後遺症は数カ月後も残るなど、新型コロナの脅威は容易に解消しそうにない。16日にはイタリアでは昨年9月から新型ウイルスが存在していたと報じられ、10月末には欧州で新たな変異体発見の報道もあった。
 変異体や新型のウイルスが生まれると、これまでに新型コロナに罹患して治癒した人が持っている抗体では対処できない可能性がある。今、各国で急ピッチで進んでいるワクチン開発も、有効性を失うもしれない。そうなれば、3月からのパンデミックを「一からやり直し」となり得る。
 ウイルスは容易に変異し、感染拡大初期にブラジルで確認されたウイルスには中国型、ドイツ型、イタリア型とブラジルで発展した型があった。中国でも年頭に、S型、L型の2種が確認されていた。
 10月末の報道によれば、スペインでは6月に20Aという変異体による感染が始まり、現在の感染者の8割は同型に感染している。20Aによる感染者は最低12カ国で確認済みだという。
 他方、今月初めには、毛皮採取用に飼育されていたミンクが新型ウイルスの変異体を媒介していた事が判明し、1700万匹を殺処分するとデンマーク政府が発表した。
 この報道は、ワクチン開発時の抗体増殖に動物を使う事がある事や中国での新型コロナ流行の動物起因説、鳥インフルエンザや豚インフルエンザでも人への感染が起きた事などを思い出させた。
 新型コロナの全容は今も不明だが、米国は「中国が発明してばらまいた」との説を拡散した。だが、自分達は被害者と言い、他国が購入した中国製医療資材をより高額で横取りした米国の行為は、中国犯人説拡大同様、他者への敵対心を煽り、効果的な対策を探る努力を後回しにしたものだ。
 感染拡大の気配再燃の今、各国がなすべき事は、有効な対策構築で国民の生活や命を守る事と、さらなる研究や解決策の支援ではないだろうか。(み)

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