ホーム | 日系社会ニュース | ■ヒト街点描■東洋街のレストラン「ゆず」が閉店

■ヒト街点描■東洋街のレストラン「ゆず」が閉店

フェイスブックに投稿された閉店のご挨拶画像

フェイスブックに投稿された閉店のご挨拶画像

 サンパウロ州政府の外出自粛令によって一番経営が圧迫されているのは、飲食店ではなかろうか。サンパウロ市の飲食店は昨年8月時点で1万2千軒が閉業したと言われる中、リベルダーデ区でも老舗レストラン「やまもと」「千代(せんだい)」が閉店していた。
 そんな中、トマス・ゴンザガ街にあるレストラン「ゆず」もフェイスブックに16日付けで「長年、お客様に支えていただきありがとうございました」との閉店を告げる投稿をした。
 今週初めに閉店した模様。コロナ禍による営業時短の打撃を受けたようだ。18日午前で店に行ってみると、扉は堅く閉められており、どこか寂しげな様子だった。

完全に閉められた扉

完全に閉められた扉

 この店の前身は、青森県出身の和田弘美さんが1977年に創立した「焼き鳥 ごんべ」。ブラジルで初めて本格的に焼き鳥を始めた店で、聖市和食店の中でも老舗として有名だったが、11年12月に閉店。12年から「ゆず」になっていた。
 この店によく行っていたフルノ・マサヨシさんは「いい店だっただけに悲しい。また一つリベルダーデの名店が閉じてしまった」と悲観した。
 一刻も早くこの災禍が終息し、飲食店への締め付けがなくなって、にぎやかさが戻ることを願うばかりだ。(淀)

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