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《サンパウロ州》SENAIが酸素ボンベ供給=コロナ患者救済に400本

SENAIが酸素ボンベを集めたと報じる24日付ABCサイトの記事の一部

 新型コロナの感染者急増で医療崩壊が起き、酸素不足による死者も出始めたサンパウロ州で、同州の全国産業職業訓練機関(SENAI―SP)が酸素ボンベ400本を調達・充填した上で、サンパウロ市などに届けたと24日付現地サイトが報じた。
 サンパウロ州の新型コロナによる入院患者は増加の一途だ。25日の時点では集中治療室(UTI)と一般病室を合わせた入院患者は3万人とされ、UTIの空き待ちで死亡する患者も増えてきている。
 状況が逼迫しているのは、路上でも死者が出ていると報じられたリベイロン・ピーレスなどの内陸部だけではない。25日はサンパウロ市でも、UTIの空き待ちで新たな死者が出た事を確認した。
 サンパウロ市では、東部エルメリノ・マタラゾの救急診療所(UPA)内の酸素が尽き、他の病院に移送されたUTIの患者の一人が移送中に心肺停止を起こして死亡していた事も判明している。

 このような状況下、サンパウロ市から酸素ボンベ供給を依頼されたサンパウロ州工業連盟(Fiesp)のパウロ・スカフ会長が、州内64市にある78のSENAI訓練校に呼びかけて、工業用の酸素ボンベ400本を調達した。
 SENAIの関係者らは集められた酸素ボンベを清掃後、ホワイト・マルチンス社本社のあるヴィニャード市に運んで酸素を充填。内250本をサンパウロ市に届けた。残る150本はボンベを必要としている他の市に送られる。
 スカフ氏は、SENAIなどのSシステムと呼ばれる訓練校や関連企業を動員すれば、他州でも同様の支援が可能で、より多くのボンベの調達も可能と発言している。

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