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東西南北

 19日、サンパウロ市では地下鉄のストが4線にわたって起こったが、組合側は同日夜の総会で、20日以降のストを取りやめた。組合側によると、地下鉄公社とは合意に至っていないが、労働地域裁(TRT)の仲裁案受け入れが承認されたという。TRTは給与と手当の7・79%調整と来年3月のボーナス支給を提案した。組合側は25日の再交渉の席で地下鉄公社がこの仲裁案を受け入れることを期待しているが、25日に合意が成立しなければ、再度のスト決行もあり得るという。とりあえず、地下鉄の1~3号線、モノレール15号線は20日から通常運転に戻ったが、乗客の足以上に痛かったのは一刻も早くより多くの人にコロナのワクチン接種を行いたかった保健機関で、地下鉄が使えないために接種に行くことができない人が続出してしまった。スト行使は労働者の権利ではあるが、パンデミックの最中に利用者の命を犠牲にしてまでやるべきなのだろうか。
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 19日、リオ州ニテロイ市に、4日にコロナ感染症のために逝去した人気コメディアン、パウロ・グスターヴォを記念する道路プレートがお目見えした。これまでは「コロネル・モレイラ・セーザル街」と呼ばれていた道路がパウロ・グスターヴォ街となる。社会現象となった人なのでそれも納得か。リオ市では、殺害されたマリエレ・フランコ元市議の名前入りのプレートを叩き割る行為が問題となったことがあるが、くれぐれもそうした非礼がないように願いたいところだ。
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 19日のサッカーのリベルタドーレス杯。グループE3位だったレンチスタス(ウルグアイ)は最下位だったスポルティング・クリスタル(ペルー)に0―2で敗戦。この星のつぶしあいにより、同グループ2位のサンパウロが決勝トーナメントに進出した。サンパウロは同杯とサンパウロ州選手権のかけもちで疲弊気味だったが、ホッと一安心か。

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