ホーム | 日系社会ニュース | 東洋街でも「世界清掃の日」=アルメイダJR広場を清掃=「清潔感あれば犯罪起きない」

東洋街でも「世界清掃の日」=アルメイダJR広場を清掃=「清潔感あれば犯罪起きない」

桜を植樹する野村市議(左)とサレス地区長(中央)、右が池崎会長

桜を植樹する野村市議(左)とサレス地区長(中央)、右が池崎会長

 9月18日(日)10時、サンパウロ市セー地区役所(コロネル・マルセロ・サレス地区長)は、世界各国で例年9月中旬に開催される「ワールド・クリーン・アップデー(国際清掃の日)」にあわせた清掃活動を、リベルダーデ区のアルメイダ・ジュニオール広場から開始した。
 当日は同広場から始まり、ベラビスタ区やボン・レチーロ区、カンブシ区、コンソラソン区、レプブリカ区、サンタセシリア区、セー区でもそれぞれ一つ広場が清掃された。
 アルメイダJR広場では、桜やパウ・ブラジルの植樹が行われたほか、崇教真光による清めの儀式、桜吹雪和太鼓による太鼓の演奏、リベルダーデ文化福祉協会(ACAL、池崎博文会長)によるラジオ体操や市田イツ子さん指導によるリズム体操なども行われた。
 野村アウレリオ市議も出席し、ニッパク紙の取材に「この広場は良い状態いえなかったが、今回の活動で状態が改善した」と成果を実感した様子。「子供の遊具を設置して使ってもらう事で、浮浪者や不法占拠を防ぎ、安らげる広場となるように環境を整えるべき」と力強く訴えた。
 同広場横でバンカを営むドナ・コンセイソンはホッとした様子で、「住民主導での新たな取り組みのはじまり」と歓迎している。彼女は25年にわたって、この広場の衰退を見てきた。「最近特に酷い。致命的な問題は治安」と指摘する。
 同広場は第一警察やダマシオ法科学校が近くに面しているが「麻薬売買が多発しており、この広場が逃げ道として常用されている」と悲惨な現状を説明する。彼女は「08年頃から同広場活性化を夢みてきた。セントロの復活はここから始めなければ」と語る。
 広場活性化は、サレス地区長も望んでいる。サレス氏はコロネル(大佐)として、サンパウロ州軍警総指令官や首都圏西部警察(CPA―M/5)指令官、7月9日騎馬警察連隊指令官、軍事院参謀長、州民間防衛コーディネーター補佐などの役職を歴任してきた。
 特に軍警総司令官時代には殺人や強盗、車両盗難、銀行強盗などの犯罪を大幅に抑える事に成功した。その経験を活かして清掃活動にも力を入れている。「公共の場に活気、清潔感があれば犯罪は起こらない。熟考や休息の場、運動場などのニーズに応えられる。この広場は今回の活動で、より公正で親しみの有る、美しい都市にするという住民のニーズに寄り添い、貢献するものになる」とコメントした。
 清掃活動の直前には、市によって木の剪定、照明交換、清掃、塗装、花の植え付けも行われた。「広場周辺に住む人、学ぶ人、働く人が公園を利用できるようにすることは、市長の関心事でもある」とつけ加えた。

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