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秋田県庁=県人会青年部に郷土文化指南=オンラインで秋田三味線など

演奏する梅若氏

演奏する梅若氏

 秋田県庁とブラジル秋田県人会(大間知アルフレッド会長)は、10月29日からブラジル時間の毎週木曜日(日本時間金曜日)8回に亘って、「秋田リモート文化塾」をオンライン上で行っている。
 このプロジェクトは、母県からオンラインアプリZoomを使用して直接に、秋田文化を県人会の青年に伝えて日伯文化交流を促進するという試みだ。
 このイベントでは秋田民謡や伝統芸能、プロスポーツ、郷土料理など毎回その道のゲストを招いて文化交流を行う。毎回英語の同時通訳者がブラジル側参加者に解説を行う。
 29日に開催された初回は、ゲストに日本民謡梅若流梅若会の梅若鵬修氏が出演し、秋田三味線の歴史や特徴などを説明、そして実際に演奏を行った。

オンライン交流会初回の様子

オンライン交流会初回の様子

 梅若氏は、日本民謡梅若流梅若会の名取大師範で三味線伴奏者で秋田県民謡協会公認助教授を務める。過去には、「第7回秋田民謡全国大会・秋田荷方節三味線部門優勝」や、カナダ・ベラルーシ・サンクトペテルブルクで演奏などを行った。三味線の前はハードコアパンクのバンドを行っていた。
 ブラジル秋田県人会の参加者は、初めてみる三味線の音色と技術に感動し、演奏後はブラジル側から拍手が湧いた。その後、質疑応答で秋田三味線の素材や梅若氏が三味線を始める前のミュージシャン時代から秋田三味線への転身の話や、ミュージシャン時代のロック曲を三味線で演奏するなど大いに盛り上がり交流会を終了した。
 同県人会青年部部長のサイトウ・ルーカス・セイジさんは、「このイベントで秋田文化を学ぶことができて嬉しい。オンライン越しでも実際の演奏を聞くことができた。特にハードコアパンクを三味線で引く先生の技術に驚きました。これからもこのイベントで秋田の文化を学びたい」と強く期待を込めた。
 また大間知会長は、「コロナ禍であっても青年部が秋田文化を学ぶいい機会だと思います。県庁からこのような提案があって本当に感謝しています。これを機会にもっと自分のルーツである日本、秋田のことを知ってほしい。そしてコロナ禍が収束したら、実際に訪問してほしい」と意気込みを語った。
 同交流会は、今後もテーマを変えて継続して行われる予定だ。

 

 

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