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静岡県=「日本茶の魅力」伝える講演会=オンラインで南米3カ国から参加=各国県人子弟らと交流を深める

オンライン講演会に参加した南米3カ国の人たち

オンライン講演会に参加した南米3カ国の人たち

 静岡県主催の「日本茶の魅力―お茶どころ静岡県から―」をテーマにしたオンライン講演会が6日午前9時(日本時間)から開催され、ブラジル、アルゼンチン、ペルーの各国静岡県人会関係者や元研修生など約30人が参加した。静岡県ではこれまで、南米3カ国から料理、建築等の分野で研修員を受け入れてきたが、コロナ禍の影響で今回初めての試みとして同講演会を実施。日本や静岡県の文化を伝え、各国県人および県人子弟との交流を深めた。

 講演会では、静岡県島田市にある「ふじのくに茶の都ミュージアム」副館長の白井満氏が「日本茶の魅力」について説明した。2018年にオープンした博物館には世界中の茶が展示され、実際に茶葉に触れたり、香りを楽しむことができる。
 特に

講演した白井氏

講演した白井氏

若い世代に興味を持ってもらうために「茶摘」や「手もみ」などの体験コーナーも実施している。
 白井氏によると、中国から日本に茶が伝わったのは約1200年前の平安時代で、当初は薬用として使用されたり、僧侶の眠気覚ましとしても用いられた。その後、鎌倉時代に臨済宗の僧侶・聖一国師(しょういちこくし)が留学先の宋から茶の種を持ち帰って栽培したことが静岡地域での茶の始まりとなった。明治時代に静岡県内の牧之原台地で茶園の開拓が行われたことで普及されたという。
 茶所である静岡県には現在、22の茶の産地銘柄があり、その55%が日本全国に出荷されている。近年、茶による健康効果が注目されており、茶に含まれるカテキン等がコロナ禍で免疫力を高めることが動物実験を通じて研究されているそうだ。
 講演会では、現代風の「アレンジ茶」の作り方も紹介。「煎茶」をベースに牛乳、砂糖と冷たい炭酸水を混ぜ、好みによってノンアルコール・ビールを入れても良いと説明していた。
 参加者からは「茶がコレステロールに良いのか」との質問があり、白井氏は「濃いカテキンのお茶を飲み続けることで、コレステロールや脂肪を減らすことが証明されている」と返答。
 また、熱湯ではなく、温い湯を注ぐことで茶の苦味を抑えられるという。そのほか、茶殻は(1)高級煎茶は2回ぐらい漉(こ)すと渋みが無くなり、野菜として食べられること(2)掃除の際に使用(3)乾燥後に袋詰めし、冷蔵庫や靴箱等の消臭剤としても利用できるそうだ。
 茶の講演会の後は、ブラジル在住の佐藤ジュリエさんが2018年に静岡県内の建築関連会社で研修したことや、日本での生活について報告。日本語能力が高まった反面、日本ではブラジルに比べてスキンシップが少ないことなど、自らの体験談を語った。

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