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バンデイランテスの会集う=戦中も団結していた

2006年6月1日(木)

 バンデイランテス会の集いが、五月二十八日、新潟県人会館で行われた。総勢三十六人が集まり、遠くはドラセーナからの参加者を迎え、近況の報告や世間話に盛り上がった。
 ツパン市バンデイランテス植民地は今年で六十二周年。一九四四年に約五十家族が入植した。綿作から始め、後に雑作も行った。
 「高野春男さんがピッチャーで、野球はかなり強かったよ」と青年会責任者をしていた金子正且さんは昔を思い出す。女子青年会の根津操さんは「野球のある日は皆で弁当を作ったわ」と話す。
 「今でもこのような会を行えるのは、戦中、戦後の激動の中を互いに協力した団結力があるからなんだ」と金子さん。
 砂地が多くて土地がもたず、日本語学校がなかったことから、六〇年代に人が出ていった。現在、同地に二、三家族が残るのみで、会に集まった大方の人はサンパウロに住んでいる。
 「皆と会うようになったのは最近のこと。サンパウロに来てすぐは内職もあったし、忙しかった」そうだ。仲間との懐かしい再会に終始笑顔が絶えなかった。バンデイランテス会の集いは、一年おきに行われる。

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