ホーム | 連載 | 2013年 (ページ 29)

2013年

第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(10)=米英も加担した排日法

ニッケイ新聞 2013年5月25日  しかし、以上のことだけでは、説明のつかぬ点があった。法案成立の折の大き過ぎた票差である。  これは、実は、背後に巨大な勢力の工作があったためである。  その点に関して、日伯新聞は当初から某国の名を明示、警告していたが、ブラジル時報も後に、その工作の内容を詳しく記している。  古谷、宮坂らも、 ...

続きを読む »

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第5回=ブラジル人描く妖艶な日系女性

ニッケイ新聞 2013年5月25日  「しかし、俺の悪魔は彼女の腕や臀部にぴったり張り付く。うまくいえない。つややかな髪になげた視線を全身に這わせる。欲望する。夢想する。フジエの瞳、フジエの唇、フジエの全身を夢見る。その名を何度口にして呼んだことだろう。その名を何回、何十回、何千回紙に書き散らしたことだろう。何度も丸めて捨てては ...

続きを読む »

第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(9)

ニッケイ新聞 2013年5月24日  ミゲール・コウトという男  では、何故、排日法は成立してしまったのだろうか?  この法案提出の中心人物ミゲール・コウトは、医学界の大物であったが、実はアルベルト・トーレスやフィデリス・レイスの同志でもあった。つまり熱烈なナショナリストであった。彼はレイス法案が葬られたときは激怒した。が、諦め ...

続きを読む »

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第4回=深みのある男性像とは

ニッケイ新聞 2013年5月24日  4つの出来事が偶然かさなった。最初の髯。18歳の誕生日。トシの結婚。俺の茶色の帯。トシの新婚旅行はどこかの温泉地だった。トシタロウは所帯持ちになり、おやじは肥りはじめ、俺の髯は濃くなり、2回目の髯そりを要求している。3週間もトシタロウに会わない。虚しかった。リベルダーデのまちを何かを探すよう ...

続きを読む »

第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(8)

ニッケイ新聞 2013年5月23日  しかし、ミゲール・コウトたちは──執拗なことに──諦めなかった。新修正案を引っ込めたものの、代りに、またも、新々修正案を提出したのである。  内容は、移民の受入れ条項を「過去50年間に入国・定着せる各国移民の総数の2%を許容する」と変えてあった。人種差別という批判をかわすため「黒人」「アジア ...

続きを読む »

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第3回=めるくめくリベルダーデ

ニッケイ新聞 2013年5月23日  人生思いがけないことがあるもんですね。濫読もばかにしてはいけません。別件で『山本喜誉司評伝』を読んでいたら、このシネ・ニテロイ創立時に看板を描いたのが、日本初のイラストレーターとなった「長尾みのる」だということがわかりました。工芸美術大学をでたけど、日本は狭いし、舞台美術をやろうにも劇場はな ...

続きを読む »

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第2回=映画館で「日本」を満喫

ニッケイ新聞 2013年5月22日  「トシタロウは俺より5歳年長で、柔道ではずいぶん目をかけてくれた。黒帯の三段なのに、俺をいつも勝たせてくれる。チャンスをくれる。トシは畳の上でも畳の外でも偉大ですばらしかった。それまでに習った三人の師範よりも、トシから学ぶことのほうが多かった。これはたぶん、生まれながらの癖なのだが、俺は父親 ...

続きを読む »

第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(7)

ニッケイ新聞 2013年5月22日  擁護論者とは、下院議員のオリヴェイラ・ボテーリョ、リラ・カストロ、弁護士のネストル・アスコリなどである。  レイス法案提出後の10年間、目立った排日的な動きはなかった。  が、邦人社会が移民25周年を祝っていた1933年の末、それが、突如、再現した。  リオで開催されていた新憲法制定議会に、 ...

続きを読む »

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第1回=意思表示する戦後日系女性

ニッケイ新聞 2013年5月21日  「フジエ」では、日系人を親友にもったガイジンの目を通して、戦後の日系社会を垣間見ることができます。柔道、邦画館、そして写真館。これまでものすごく無愛想か、でなければニコニコ笑ってばかりいた日系娘が、この小説では意思表示をするようになり、それもガイジンの青年を誘惑するという形で登場。かつての健 ...

続きを読む »

第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(6)

ニッケイ新聞 2013年5月21日  「無我夢中になって読んだ」という。自分が小説の中に居るような気がした。「身を鴻毛(こうもう)の軽(かろ)きに置き、君国に報じる」という言葉も覚えた。  日高の祖父は、二人とも西南戦争に従軍した。母の兄弟3人は日露戦争に出征、一人は戦死、一人は片足を失った。自分も兵隊さんになって戦地に行きたく ...

続きを読む »