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2014年

ブラジルで増える難民 (上)=最も多いのはコロンビア人=「第三国定住」受け入れも

ブラジル国内には現在、79カ国からの5208人の難民がおり、そのうち最も多いのはコロンビア人で1154人いる。法務省の国家難民審議会(Conare)のデータで明らかになった。 その数字によれば、国内での難民申請はこの数年で急激に増えている。2010年は566件(そのうち受理された件数は126件)だったのが、昨年は5256件(同6 ...

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島流し物語=監獄島アンシェッタ抑留記=特別寄稿=日高徳一=(4)=警察で踏絵、取調べは森田=サントスから木造船で島に

旧政治警察の建物(現在はレジスタンス記念館)

地方でも中央でも留置場は満員となり、前述の様に一札入れたり、踏絵をした者は自由になった。だが、警察らの意に従わなかった人達の処置に困り、虚実の理由をつけアンシェッタ島に送りこんだのである。 この島送りになったことについて、近年或る機関に勤めて居られ定年退職された方の話によると、罪名もない多くの人を収監して、そのあつかいに困り、日 ...

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島流し物語=監獄島アンシェッタ抑留記=特別寄稿=日高徳一=(3)=有罪は決行犯ら十数人のみ=信念不変の人を多数送致

私達が島で生活した頃は、墓地の周囲には形ばかりではあるが柵と十字架があった。その後、半世紀程して機会があり、山下博美君と島を訪問する事があり、墓地に行った。訪れる者もないのか、草木は茂り十字架も柵も朽ち、レトニア人ばかりではなく、囚人も埋まっている筈だったが、ただ雑草の中に白骨が転がっているだけだった。国を追われた人達、罪を犯し ...

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島流し物語=監獄島アンシェッタ抑留記=特別寄稿=日高徳一=(2)=石畳建設で100米に一人犠牲=島の初期住人はラトビア人

ヴァルパ植民地内にあるパルマ農場の居住区跡

アンシェッタ島は、今はサンパウロ州自然保護局の管理下にあり、自由に一般の者も出入り出来る観光地の一部になっている。知っている人も多いと思うが簡単にその場所を書く。 中央線のタウバテから観光地のウバツーバを経て、それから約10キロほど離れたエンシャーダの船着場から、大型モーターボートに乗れば50分程で渡れる。私たちの居た頃は丸木舟 ...

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島流し物語=監獄島アンシェッタ抑留記=特別寄稿=日高徳一=(1)=ブラジル近代史の現場に=118人死亡の大反乱の舞台

「ブラジル版アルカトラズ島の反乱から60年」と報じる2012年6月24日付エスタード紙

サンパウロ州海岸北東部にあるアンシェッタ島は逃亡絶対不可能な〃監獄島〃として、奇しくも第1回移民船笠戸丸と同じ1908年に創設され、最初は軽犯罪者が送り込まれた。それが、ヴァルガス大統領時代の1930年代から特別な重罪者や政治犯が収容されるようになり、それゆえ「ブラジル版アルカトラズ島(米国の有名な軍事監獄)」と呼ばれるようにな ...

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県連ふるさと巡り=開拓古戦場に思い馳せる=パライバ平野と聖北海岸=(15・終わり)=サンセバスチャン=勝ち負けから逃れ海岸部へ=次のペルー行きで再会約束

永井文子さん

ニッケイ新聞 2014年4月16日 原発事故で損なわれた故郷に対する、ありがちな感傷的コメントを期待した記者の期待を見事に裏切り、永井文子さんは「私は小さい時に来ているから、何も分からんのよね。息子が日本に働きに行っているから、地震の前に一度遊びにいったらしいけど…」とサバサバした様子をみせた。 1945年から47年の終戦直後に ...

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県連ふるさと巡り=開拓古戦場に思い馳せる=パライバ平野と聖北海岸=(14)=サンセバスチャン=霜の降りない温暖地で野菜=車エビ漁や海苔生産で栄える

内山田小夜子さんと加治屋八重子さん

ニッケイ新聞 2014年4月15日    天井がなく、梁や屋根裏むき出しの会館には地方の趣が漂っている。裏にはゲートボールコートが3面あるが、舞台には備え付けのマイクもなく、カラオケ教室もないようだ。でも森会長によれば年3回のビンゴを実施し、9月のヤキソバ祭りには500人分が売り切れるという。12月には餅つきも恒例で、 ...

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県連ふるさと巡り=開拓古戦場に思い馳せる=パライバ平野と聖北海岸=(13)=カラグアタツーバ=ミニスーパー経営の黒沢さん=当地唯一のウナギ養殖場跡地

黒沢公義さん

ニッケイ新聞 2014年4月12日 1962年渡伯のグアタパラ移民、黒沢公義さん(60、茨城)は、67年からカラグアに住み、19年間のバナナなどのフェイランテ生活を経て、96年頃から商店経営に転じ、現在は最もにぎやかな繁華街にミニスーパー「フェイラ・リブレ」を経営している。 調理済みパック入り野菜など、手間のかかった商品の品ぞろ ...

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県連ふるさと巡り=開拓古戦場に思い馳せる=パライバ平野と聖北海岸=(12)=カラグアタツーバ=山津波の惨劇で日系にも被害=奥地から終戦直後に出る流れ

長井秀夫さん

ニッケイ新聞 2014年4月11日 「何事かと思って山を見たら、見渡す限りの山肌が真っ赤になっていた。あの光景が忘れられない」。由井誠吉会長は同地最大の惨劇を思い出す。カラグアタツーバといえば、1967年3月に降り続いた集中豪雨により19日午前に突如起きた山津波が、当時稀に見る大水害として記憶に刻まれた地だ。 「忘れもしない、ち ...

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県連ふるさと巡り=開拓古戦場に思い馳せる=パライバ平野と聖北海岸=(11)=カラグアタツーバ=聖アントニオの見守る町=観光で栄える海浜10万都市

河田さんと三木さん、後ろが由井会長

ニッケイ新聞 2014年4月10日 一行はその後、海岸山脈を下ってカラグアタツーバ(以下、カラグアと略)に降り、同文化体育協会(由井誠吉会長)の会館で午後5時半から一時間ほどの短い交流会をした。 カラグア在住51年の由井会長(71、福島)は戦後移民で、写真館を40年間経営してきた。同会館は築41年で昨年改修工事を終えたばかり。「 ...

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