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江藤衆議大統領就任式に出席=日系社会とも交流=史料館を40分かけて見学

1月7日(火)

 一日にブラジリアで開かれたルーラ新大統領の就任式に日本政府の特派大使として出席する江藤隆美衆議院議員が十二月二十九日、着聖。開拓先没者慰霊碑やリベルダーデ区内を訪問し、日系社会への理解を深めると共に各団体のトップらと交流した。江藤氏の来伯は四度目。
 宮崎第二区選出の江藤氏は建設大臣や運輸大臣を歴任。現在は、江藤・亀井派の会長で自民党実力者の一人として知られる。
 二十九日早朝、グアルーリョス国際空港に到着した江藤氏は、イビラプエラ公園内にある開拓先没者慰霊碑を訪問。百四十万人社会の礎となった開拓者らの霊をねぎらった。また、午後三時半には、岩崎秀雄文協会長の出迎えを受け、文協ビルに到着。ブラジルを知る会の清水裕美代表の案内でブラジル日本移民史料館を見学した。一九〇八年に笠戸丸で来伯した当時の移民の服装やブラジルで農業に従事した当時の写真パネルなどに見入っていた江藤氏は、約四十分かけて館内全てを見て回った。来伯は四度目となるが、移民史料館には初めて足を運んだという江藤氏は「五十日近くかけて来伯し、この国で苦労した方々の思いを見た気がする。祖国への思いなど、今の日本にないものが残っていますね」と感想を話していた。
 同日夜は、サンパウロ市内のシュラスカリアを会場に日系主要三団体が主催する歓迎夕食会に参加した。岩崎文協会長、和井武一援協会長、中沢宏一県連会長、赤阪清隆サンパウロ総領事が出席した。江藤氏は、「代議士は選挙がなければ、いいんだが」など冗談交じりに談笑。政局については特に触れず、「日本は外債が無いのが強み」とブラジル経済と比較しつつ、日本経済は一度景気が回復したら経済の回復も早いとの見方を示した。
 三十一日にブラジリア入りした江藤氏は、外務省中南米局中南米第一課の山崎和夫外務事務官や江藤氏の秘書を務める三野晃氏らと就任式に出席。二日にブラジリアからサンパウロに戻り、同日深夜に帰国した。

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