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謎の肺炎SARS 日本人男性は〃シロ〃=在聖総領事が臨時記者会見

4月8日(火)

 重症急性呼吸器症候群(SARS)が、ブラジル国内にも飛び火しつつある状況を受け、赤阪清隆サンパウロ総領事は七日、臨時で記者会見した。「謎の肺炎」と呼ばれる同症候群について、外務省が出している渡航情報などを説明したほか、ブラジル国内での発生状況を報告した。また、サンパウロ州内で三件目の報告となったトヨタ勤務の日本人男性についても、「シロ」であるとの検査結果を明らかにした。
 SARSに感染した疑いがある英国人女性の存在が確認された今月二日以降、同総領事館は情報収集してきた。邦人保護を担当する西山巌領事は、七日午前現在でサンパウロ州衛生局が把握している国内の患者数を公表。ベレンで一人、ベロ・オリゾンテで二人、リオデジャネイロで一人、サンパウロで三人の計七人が感染の疑いを持つ。
 サンパウロの三人については、英国人女性に加え、カンピーナス市の患者と三日に来伯したトヨタ勤務の日本人男性と見られる。このうち、日本人男性についてはすでにインフルエンザによる症状で、SARSではないと断定。五日に退院したという。
 日系企業の従業員が感染地域を経由してブラジル国内に入国する可能性もあることから、同総領事館は四日に発行した臨時の「安全対策だより」で中国・広東省や香港への渡航情報を出している。

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